引っ越しのタイミングで電気料金を見直すのがおすすめの理由

「引っ越しの電気の手続きは何日前まで?」
「新電力に乗り換えるメリットは?」
「引っ越しのときに新電力に替える方法は?」

電気代の値上がりが続いているため、引越しを機に新電力に乗り換えてみたい人もいるのではないでしょうか。

電気の手続きはめったに行わないためわからないことも多く、特に引っ越し先で初めて新電力を使う人は不安が大きいと思います。

新電力でも旧一般電気事業者でも、手続き方法や電気の使い勝手は特に変わりません

引っ越しはいずれにせよ手続きが必要なタイミングなので、新電力に興味があるなら試してみる絶好の機会です。

旧一般電気事業者よりも電気代が安くなりやすく、電気とガスをまとめると引越しの手続きも少し楽になりますよ。

この記事では、引越しのタイミングで電気料金を見直すのがおすすめの理由を解説します。

実際に引っ越しのタイミングで新電力に申し込む人の手続きや注意点も解説しているので、ぜひ参考にしてください。

引っ越しのタイミングで電気料金を見直すのがおすすめの理由

引っ越しのタイミングで電気料金を見直すのがおすすめの理由

引越しのタイミングは新しい電力会社を試してみる絶好のチャンスです。

電力会社選びが面倒で、つい「とりあえず大手電力会社にしよう」「前と同じ電力会社でいいや」と決める人も多いですが、次の理由から見直しをおすすめします。

▼料金面でお得だから

  • 引越しの人向けにキャンペーンを実施する新電力がある
  • 新電力は大手電力会社よりも電気料金が安くなることが多い
  • 旧居ではお得だった電力会社が、他の地域では割高なケースがある

▼手続きがカンタンだから

  • 引越し先のエリアによっては旧居と同じ電力会社が使えないこともある
  • 電気とガスを1社にまとめると、手続きの手間を減らせる
  • 入居時には必ず開始手続きをするため、乗り換え手続きとの二度手間にならない
  • 入居後の乗り換えは手元にお客様番号が届くまでできず、日数がかかる

新電力を選んでも、旧一般電気事業者と使い勝手は変わらないよ。

料金プランや支払先、もらえるポイントとかが変わるくらいかな。

電力会社の紹介を受けるならしっかり吟味

賃貸契約した不動産店や引っ越し業者の見積もりサイトから電力会社を紹介されたときは、慎重に考えましょう。

親身になって優良な電力会社を紹介されることが多いですが、なかには紹介手数料を目当てに、入居者のライフスタイルに合わない新電力を紹介されるケースもあります。

紹介や取次を受けると手続きの手間が省けて楽ですが、電気代が割高になるなら考えものです。

しっかり吟味して、最終的には自身の判断で選ぶことをおすすめします。

特に、名前を知らない新電力なら評判をしっかりチェックして!

あとは電力調達コストの状況によって、地域の大手電力会社より高くなってる新電力もあるんだ。

引っ越しするなら電気の使用停止・使用開始手続きが必要

引っ越しするなら電気の使用停止・使用開始手続きが必要

電力自由化以降、引越しの際の使用開始/廃止手続きの重要性が高まりました。

引越しの際は手続きが多く大変ですが、電気に関する手続きを後回しにすると、思わぬトラブルに繋がることもあります。

ポイントは3点です。

  • 供給開始(使用開始)手続きは引っ越しの1~2週間前が理想
  • 新居の入居日までに開始手続きが終わっていないと電気が使えない
  • 使用停止(廃止)の手続きも忘れずに

それぞれ詳しく解説します。

供給開始手続きは引っ越しの1週間前までが理想

新居の電気の使用開始手続きは、入居の1ヶ月~1週間前をめどにおこないましょう。

日程に余裕があると電力会社の選択肢が幅広く、お得なキャンペーンなども適用されやすいです。

また、トラブルを回避しやすいという利点もあります。

賃貸の場合、前の入居者やリフォーム業者が電気契約を廃止し忘れていると、新入居者が供給開始手続きを希望してもシステムの仕様上できず、調整に日数を要することがあります。

早めに手続きすることで、入居日から問題なく電気を使える可能性が高まります。

電気の使用開始希望日は、「鍵の引き渡し日」がおすすめよ。

鍵を受け取ったら、すぐに部屋を見たくなる人が多いの。

新築物件への入居時は電気メーターの計器番号があるとスムーズ

新築物件への入居時は電気メーターの計器番号があるとスムーズ

新築物件へ入居する際は「電気メーターの計器番号」をメモしておき、契約先の電力会社に伝えるとスムーズに手続きできます。

電気メーターの計器番号とは

電気メーターの計器番号とは、電気メーターに記載された「No.」から始まるおよそ10桁の英数字です。

電気メーターには、スマートメーターと従来型のアナログメーターの2種類があります。

電力会社は、業界で共通利用される「スイッチング支援システム」を使い、新住所の電気メーターや供給地点特定番号を特定して手続きを進めます。

新築物件だと、これらの情報がシステムに未反映なケースがあるのです。

特に、引越しシーズンである1~3月は人手不足のためか、鍵の引き渡し日以降にシステム反映されたり、誤った情報が入力されることも少なくありません

確実な情報がわからないと電力会社も供給開始の手続きができず、手続きが滞ってしまいます。

たしかに、間違って隣の部屋の電気を勝手につけたり消したりしたら大変だものね。

少々面倒ですが内見のときに新居の電気メーターの計器番号をメモしておき、電力会社に共有するのがおすすめです。

手続きの際に入居者から電力会社に伝えることで、希望日から確実に電気を使える可能性が高まります。

新居の入居日までに開始手続きが終わっていないと電気が使えない

電力自由化以降、電気使用開始希望日までに供給開始手続きが完了していなければ電気は使えない仕様となりました。

入居者が自分で電気の使用開始連絡を行う必要があるため、忘れないよう注意しましょう。

ブレーカーを上げれば電気を使えると思っている人も多いですが、旧型の「アナログメーター」が設置されている物件に限った話です。

アナログメーターだからと言って手続きせず勝手に電気を使うと、あとから遡って請求されるわよ。

最近の電気メーターの約9割は「スマートメーター」と呼ばれる、遠隔操作で通電のオンオフや電気の使用状況を把握できるものです。

遠隔操作できると言っても電力会社に連絡してすぐ使えるわけでなく、複数の処理を経るため数時間ほどかかります。

特に、引越しシーズンである1~3月は申し込みから通電までにさらに長時間かかります。

電力会社との電話が繋がるまでに1時間ほど要することもざらにあるので、必ず早めに手続きを済ませましょう。

使用停止(廃止)の手続きも忘れずに

賃貸住まいで電気契約の廃止手続きを忘れてしまうと次のトラブルを引き起こすことがあります。

  • 次の入居者が開始手続きできない
  • 次の入居者がそのまま電気を使い続け、自身が使っていない電気料金を請求される

全電力会社が使用する「スイッチング支援システム」の仕様上、前の入居者の契約が継続する限り、新たな入居者は契約手続きができません

新たな入居者が前の入居者の契約で電気を使い続けた場合、請求先は前の入居者です。

見ず知らずの人に迷惑をかけてしまったり、電気代を負担してあげたりせずに済むよう、解約手続きも忘れず早めに行いましょう。

引っ越し先で新たに電気を使い始める場合

引っ越し先で新たに電気を使い始める場合

引っ越し先で新たに電気を使い始める場合、電力会社へ「供給開始の申し込み手続き」が必要です。

電気使用開始希望日の1ヶ月~1週間前をめどに手続きを済ませましょう。

遠隔作業で通電してもらえるため、立ち合いの必要はありません。

電気使用開始希望日は、引っ越し作業日よりも「鍵の引き渡し日」がおすすめです。

鍵を受け取ったら部屋を見たくなるわよね。

正しく手続きできていれば、そのまま、あるいは分電盤のブレーカーを上げるだけで電気が使えるわよ。

ガスもまとめて契約する場合

ガスの開栓時には作業員が来ますが、必ず一名は立ち合う必要があります。

開栓作業は引っ越し作業と同じタイミングでも構いません。

ガスの開栓作業時に電気が通じていないと給湯器が使えず、安全を十分に確認できないため、ガスの開栓日は電気の使用開始と同日か以後で調整しましょう。

申し込み時に供給地点特定番号を聞かれたら

電力会社から「供給地点特定番号」を聞かれる場合に備え、内見のついでに電気メーターの計器番号の写真を撮影しておくとスムーズです。

供給地点特定番号とは

供給地点特定番号とは、電気を使用している地点を特定するために割り振られている、22桁の番号のことです。

供給地点特定番号と電気メーターの計器番号は別ですが、電気メーターの計器番号がわかれば、基本的には電力会社のシステムで供給地点特定番号を調べられます

大家や管理会社に尋ねる人がいますが、供給地点特定番号は個人情報なので、把握されていません。

どうしても遠方で見に行けない場合、不動産業者の人にお願いし、電気メーターの計器番号の写真を撮ってきてもらう人もいます。

引越しシーズンは不動産の店員さんも忙しくて、なかなか見に行けないわよ。

内見のときにチェックしておくのがベストね。

引っ越し先で同じ電力会社を使い続ける場合

引っ越し先で同じ電力会社を使い続ける場合

引っ越し先でも旧居と同じ電力会社を使う場合、契約中の電力会社に連絡するだけで済みます。

電力会社のWebアプリを日ごろから利用しているなら、アプリでの手続きが手っ取り早いです。

ただし、電力会社としては住所変更ではなく、「廃止」と「開始」という2つの独立した手続きを同時に行うという扱いをします。

そのため、「引越し前後で違う電力会社に切り替える場合」と同様のタイミングで、早めに手続きする必要があります。

電力会社によっては引っ越し先で電力供給していないこともあるので、日時に余裕があるうちに引っ越し先でも使えるか確認しておきましょう。

引っ越し前後で違う電力会社に切り替える場合

引っ越し前後で違う電力会社に切り替える場合

引越しの前後で別の電力会社に切り替える場合、2つの手続きが必要です。

  • 新居の電気の使用開始手続き
  • 旧居の電気の使用廃止手続き

手続きのタイミングは次のとおりです。

  • 開始手続き:電気使用開始希望日の1ヶ月~1週間前
  • 廃止手続き:できるだけ早め

解約手続き後も、退去日まで変わらず電気を使えます。

地域の検針日から退去日までの電気代は日割り計算され、退去後に従来の請求方法で精算されます。

退去時に立ち合う必要はありません。

引っ越し時に最適な電力会社の選び方

引越しの際に電力会社を見直すなら、次の選び方がおすすめです。

  • 手続きの手間を減らしたい:電気とガスをまとめて契約できる新電力
  • 入居後に落ち着いてから再度見直したい:解約金や契約期間の定めがない新電力

引っ越しの際、少しでも手続きを楽にしたい人は、電気とガスをまとめて契約できる会社を選ぶのがおすすめです。

また、節約意識が高く、少しでも電気代を抑えたい人は、まずは解約金のかからない新電力を選んでおきましょう。

引っ越すと使用する家電や部屋の広さ、在宅時間の長さなどが以前と変わり、電気の使用量も旧居のときとは変わるため、最適な電気料金プランを選べないケースもあります。

解約金がない電力会社を選んでおけば、新生活が落ち着いてからゆっくり再検討し、乗り換える際にも負担がかかりません。

電力会社の切り替え手順

引っ越しの前後で別の電力会社を使う場合の手続き手順を解説します。

新居で使う電力会社を選ぶ

電力会社に供給開始の申し込み連絡をする

電力会社は電話がつながりにくいことも多いため、Webでの申し込みをおすすめします。

旧居で使用していた電力会社に廃止(解約)の連絡を入れる

廃止手続きの際は供給地点特定番号がなくても、お客様番号があれば手続きできます。

完了

筆者が引越しに伴って新電力を申し込んだときは、「こんなに簡単なんだ!」と驚きました。

引越しの手続きを少しでも楽にするため、電気とガスをまとめて使える新電力で探したのを覚えています。

手続きはWebから数分でできて、電気とガスをそれぞれ手続きするより楽だし、旧居の電気を解約する際も引き留めがなく、あっさり終わりました。

日常の中で特に気になることはなく、大手電力会社を使っていた頃と変わらず電気を使えています。

電気とガスをまとめていれば、次回の引越しの解約時も1度の手続きで済むのが嬉しいです。

通常プランの場合は立ち会いは基本的に不要

電気は立ち合いなしでそのまま使えます。

電力自由化以降、遠隔操作で通電できる「スマートメーター」という電気メーターに切り替わっているためです。

分電盤のブレーカーが「切」の場合は「入」にすると使えます。

オール電化は立ち会いが必要

電気の供給開始は基本的に立ち合い不要ですが、オール電化物件の場合は立ち合いを求められます。

エコキュートや電気温水器などの夜間蓄熱機器が設置されていれば、きちんと通電し、問題なく稼働するか一緒に確認しましょう。

また、引越し先の電気設備について、使用開始申込みの時点で伝えておくとスムーズです。

高圧一括受電契約は電気の申し込みが不要

引越し先のマンションが「高圧一括受電契約」の物件なら、個人で電気の申し込みは不要です。

管理組合などがマンション1棟分の電気を一括で契約し、各家庭でわけあっているため、個人で電力会社と契約する必要もありません。

マンション一括で契約することにより電気料金を削減できる方法なので、金額面も安心して使えます。

引越しのタイミングでの電力会社の見直しによくある質問

引越しのタイミングでの電力会社の見直しによくある質問

引越しの電気によくある質問について回答します。

引っ越しのタイミングで電力会社を見直すのがおすすめな理由は?
引っ越しのタイミングで電力会社を見直すのは、「料金面のお得さ」「手続きの簡易さ」でたくさんのメリットがあるからです。
▼料金面でお得
・引越しの人向けにキャンペーンを実施する新電力がある
・新電力は大手電力会社よりも電気料金が安くなることが多い
・旧居ではお得な電力会社が、他の地域では割高なケースがある

▼手続きがカンタン
・引越し先のエリアによっては旧居と同じ電力会社が使えないこともある
・電気とガスを1社にまとめると、手続きの手間を減らせる
・入居時には必ず開始手続きをするため、乗り換え手続きとの二度手間にならない
・入居後の乗り換えは手元にお客様番号が届くまでできず、日数がかかる

>> 引っ越しのタイミングで電力会社を見直すのがおすすめの理由を詳しく見る
引っ越しの電気の手続きは何日前までにすればいい?
手続きのタイミングの目安は次のとおりです。
・新居の使用開始手続き:1ヶ月~1週間前
・旧居の廃止手続き:できるだけ早く

手続きが遅れると、「入居日に電気がつかない」「旧居に住む人が使った電気代を請求された」というトラブルも起こりえます。
早めの手続きがおすすめです。
>> 引っ越しするなら電気の使用停止・使用開始手続きが必要を詳しく見る
新居の電気申し込み時に「供給地点特定番号」を聞かれたら?
供給地点特定番号の代わりに、内見時に電気メーターの計器番号を控えておいて伝えると、比較的スムーズに手続きが進みます。
電気メーターの計器番号と供給地点特定番号は別の情報ですが、どちらか一方がわかれば、基本的には電力会社で調べられます。
大家や不動産会社に供給地点特定番号を尋ねる人がいますが、供給地点特定番号は個人情報なので管理されていません。
>> 申込み時に供給地点特定番号を聞かれたらを詳しく見る

まとめ

引っ越しで電力会社を見直すのがおすすめの理由について、おさらいします。

  • 引っ越しはより安い電力会社に乗り換えるよい機会
  • 電力自由化以降、電気の使用開始・停止手続きの重要性が増している
  • 新居の電気使用開始手続きは、鍵の引き渡し日の1ヶ月前~1週間前をめどに行うとよい
  • 内見時に電気メーターの計器番号の写真を撮っておくと、申し込み時の手続きが比較的スムーズに進む
  • 電気の使用停止の手続きを忘れると、次の入居者が電気の契約をできない場合がある

引っ越しは人生の一大イベントとなる人もいますが、電気に関しては基本的に面倒なことはありません。

新居の電気使用開始手続きと旧居の廃止手続きを、期日に余裕をもって済ませましょう。

手続きを楽に済ませるため、また料金面のお得さを考えても、新電力に興味がある人は引っ越しの機会に検討するのがおすすめです。

最後までお読みいただきありがとうございました。