夏の電気代を節約するコツ

夏の電気代節約する方法

「夏の電気代節約のコツは?」
「エアコンや冷蔵庫の節電方法は?」
「夏ならではの節電ポイントは?」

夏の電気代を安くするために、どのような方法あるのか調べてみたところ、結局どのやり方が良いのか迷ってしまう人も多いかもしれません。

夏の電気代を節約する最大のコツは、エアコン節電するです。

エアコンは電気使用率の約4割占めるため、うまく節電できれば大幅に電気代を安くできます。

この記事では、電気代節約に向けて、夏の節電対策について詳しく解説します。

エアコンや冷蔵庫の節電対策だけでなく、その他にも細かな節電の工夫についても解説しているので、ぜひ参考にしてください。

夏の節電対策はエアコンが最重要

夏の電気使用の割合について解説します。

情報引用:環境省 冷房時の設定温度

夏の節電対策は、エアコンの電気代を節約することが最も重要です。

資源エネルギー庁のデータによると、エアコンの電気使用割合は全体の38.3%と最も高く、エアコンの節電によって全体の電気代もより安くできます。

エアコンの次に、照明や冷蔵庫の電気代が多いけど…

エアコンの使用割合に比べたら、そこまで節電効果は見込めそうにはないよね。

具体的なエアコン節電方法をチェックしよう!

効果が高い夏のエアコンの節電対策

効果が高い夏のエアコンの節電対策について詳しく解説します。

効果が高い夏のエアコンの節電対策は、6つあります。

  • エアコンの設定温度を上げる
  • 冷房と除湿機能を使い分ける
  • エアコンを自動運転にする
  • エアコンのフィルターを掃除する
  • エアコンとサーキュレーターを併用する
  • 室外機の吸込口と吹出口をふさがない

エアコンの使い方を少し工夫するだけで夏の電気代節約につながるので、ぜひ参考にしてください。

エアコンの設定温度を上げる

夏場の節電では、エアコンの設定温度を上げるのが最も効果的です。

環境省によると、夏の室温は28℃を目安とし、冷房の設定温度を1℃上げると電力消費量が約13%削減できるとされています。

また経済産業省のデータでは、外気温31℃でエアコンの冷房設定温度を27℃から1℃上げた場合、年間で30.24kWhの省エネとなるとされています。

金額で換算すると、年間で約940円も電気代を節約できるのね。

ただ、環境省の推奨している室温28℃は体感的には「暑い」と感じる人が多く、冷房の設定温度は27℃にしている世帯が最多です。

外気温・方角・湿度・個々の代謝量など、状況に応じて体感温度は変わるため、熱中症に注意し無理のない範囲で設定温度を上げるよう心がけましょう。

冷房と除湿機能を使い分ける

冷房だけでなくエアコンの除湿機能を使用すると、節電効果がアップします。

除湿機能の種類によっては、冷房よりも除湿の方が電気代をおさえられるからです。

除湿機能には「弱冷房除湿」「再熱除湿」の2種類があり、エアコン機種によって使用可能な除湿機能が異なります。

エアコン
機能の種類
特徴1時間の
コスト
 (24℃  
 設定時)
除湿①
弱冷房除湿
温度、湿度ともに緩やかに下がる4.1円
除湿②
再熱除湿
湿度は下がるが、温度は下がりにくい14.9円
冷房
(参考用)
短時間で温度、湿度ともに下がる11.0円

東京電力のデータによると、2種の除湿のうち「弱冷房除湿」の方が電気代を安くできます。

ただし、冷房に比べて除湿機能は温度や湿度を下げる力が弱いため、暑がりの人や室温を一気に下げたい場合は冷房を使用した方がいいでしょう。

それぞれの特徴を上手く生かして冷房と除湿を使いわければ、より効率的に電気代の節約が可能です。

エアコンを自動運転にする

エアコンの節電対策では、エアコンの運転を自動運転の設定にする点もポイントです。

エアコンは室温を設定温度にするまでに最も多くの電力を消費しますが、自動運転であれば設定温度に達するまで効率よく風量を調節してくれます。

自動運転なら設定温度に達するまでは強風、以降は弱風など電気使用量をおさえて効率的に風量調節をしてくれます。

自動運転に比べて設定温度に達するまで時間のかかる弱運転の方が、かえって電気代がかさんでしまうわ。

エアコンを使用するときは、自動運転の設定になっているか注意しなきゃいけないわね。

また、外気温が高い時間帯に、短時間でエアコンのオンオフを繰り返すのも余計に電気代がかさみます。

エアコンを消しても外気温が高ければすぐに室温が上昇してしまい、エアコンをつけた際、設定温度までの差を埋めるために多くの電力を消費するからです。

30分以内の近場の外出であればエアコンをつけたままにする、2時間以上外出する場合はエアコンを消すなど、時間を考慮したうえで電気代の節約に努めましょう。

エアコンのフィルターを掃除する

エアコンフィルターの掃除を怠ると、電気代が高くなります。

フィルターが埃などによって目詰まりすると、エアコン内で空気が通りにくくなり、設定温度に到達するために余計に電気を消費してしまうためです。

エアコン電気消費量電気代
(1カ月)
フィルター
清掃なし
148.9%2,437円
フィルター
清掃あり
100%1,637円

3年間フィルター清掃をしていないエアコンをもとに検証したデータによると、フィルター清掃の有無によって電気消費量は48.9%も削減でき、電気代は1カ月で800円安くなるとされています。

2週間に1回の推奨頻度でフィルター清掃をすれば、冷房効率が上がり電気代節約にも効果的です。

一方で、推奨されている2週間に1回の頻度でフィルター清掃をしている人は少なく、5割以上の世帯がフィルター清掃が不十分とされます。

でも、エアコンを使っている時間が長いと、いちいちフィルターを外して清掃するタイミングが作れないわ。

どうしたらフィルターをきれいに保てるの?

夏冬のエアコンシーズン前にしっかりフィルターを洗浄しておけば、シーズン中のフィルター掃除も簡易なもので済むためおすすめです。

エアコンとサーキュレーターを併用する

冷房効率を上げるには、エアコンとサーキュレーター併用する方法がおすすめです。

空気の性質として暖かい空気は上へ、冷たい空気は下へ溜まりやすい傾向があり、エアコンだけだと空気が上手く循環しません。

夏場は足元だけ寒く頭部や上半身は暑いので、体感的に暑さを感じてエアコンの設定温度を下げてしまいがちです。

サーキュレーターで部屋全体の空気の温度を均一化できるから、不要に冷房の温度を下げずに済んで…

結果的に電気代も安くできるというわけね。

28℃設定のエアコンと、サーキュレーターを併用した場合、8時間で約20円の電気代が節約できます。

使用状況電気代
(8時間)
エアコンのみ約248円
エアコン
+サーキュレーター
約227円

サーキュレーターを上手く活用し冷房効率をアップさせ、電気代の節約を目指していきましょう。

室外機の吸込口と吹出口をふさがない

エアコン室外機の設置の際は、周囲に一定の隙間が必要です。

室外機の吸込口や吹出口をふさがないように、周囲に一定の隙間を作って節電できます。

吸込口や吹出口をふさいでしまうと、空気の循環ができずエアコン使用時に余計な電力消費が発生してしまいます。

エアコンの稼働率を保ち電気代を節約するためにも、室外機の周囲を掃除してきれいな状態にしておきましょう。

夏の日差しで室外機に熱がこもるのも、電気代に影響するのよね。

室外機に日除けを設置するのはいいけど、吸込口や吹出口をふさがないよう注意が必要ね。

効果が高い夏の冷蔵庫の節電対策

効果が高い夏の冷蔵庫の節電対策について、詳しく解説します。

夏の冷蔵庫の節電対策は4つあります。

  • 冷蔵庫の設定温度を変える
  • 冷蔵庫の中にものを詰め込みすぎない
  • 冷蔵庫にビニールカーテンをつける
  • ドアの開閉回数を減らす

それぞれどのように節電できるのか、具体的に解説します。

冷蔵庫の設定温度を変える

夏場の冷蔵庫の節電でまずやっておきたいのは、設定温度の変更です。

冷蔵庫内の温度は外気温によって変動しやすく夏は冷えにくくなりますが、室内でエアコンを使用していれば室温が一定に保たれるため、設定温度を「強」から「中」にしても問題ありません。

環境省によると、冷蔵庫の設定温度を「強」から「中」にした場合、年間で61.7kWh節電、およそ1,400円節約になるとされています。

食品の傷みに注意しつつ冷蔵庫の設定温度を変えて、夏場の電気代節約を進めていこう。

冷蔵庫の中にものを詰め込みすぎない

冷蔵庫内にものを詰め込みすぎても、不要に電力を消費してしまいます。

環境省によると、冷蔵庫内がものでいっぱいになっている場合と半分程度しかものが入っていない場合では、年間の電気代に約1,000円の差があるとされます。

冷蔵庫に入れる必要がない食材を省くだけでも、電気代の節約に繋がります。

冷蔵庫保管が
不要なもの
詳細
根菜類玉ねぎ、にんじん、ごぼう
フルーツりんご、バナナ、レモン、グレープフルーツ、パイナップル
イモ類じゃがいも、さつまいも、さといも
夏野菜トマト、きゅうり、なす、さやいんげん、生姜
その他未開封の瓶詰め、缶詰め、調味料、油

特に、玉ねぎやトマトなんかは、冷蔵庫に入れてしまってる人も多いかもね。

室内が暑すぎる場合は冷蔵庫保管が良いですが、そうでない場合は、できるだけ冷蔵庫外に出しておくと良いでしょう。

冷蔵庫にビニールカーテンをつける

冷蔵庫内にビニールカーテンを設置するのも、節電には効果的です。

冷蔵庫内の冷気が逃げず庫内の温度が上がりにくくなるため、余計な電力消費を防げます。

カーテンによって冷蔵庫内が見えにくくなりドアを開けている時間が長くなったり、ドアポケット部分に冷気が当たりにくくなったりするデメリットもあるため、使用時には注意してください。

ドアの開閉回数を減らす

冷蔵庫のドアの開け閉めを減らすと、節電に繋がります。

冷蔵庫のドアを開けると冷気が逃げ、再び温度を下げるために電力を消費するため、冷蔵庫の開閉回数が多くなるほど電気代も上がっていきます。

環境省の調査で、ドアの開閉回数が25回と2倍の50回を比べると、消費電力量が約6%増加したというデータもあります。

冷蔵庫内を整理して必要なものはまとめて取るなど、少しでも冷蔵庫の開閉回数を減らすのを意識して電気代の節約につなげていこう。

その他の夏の節電対策

その他の夏の節電対策について、詳しく解説します。

エアコン、冷蔵庫の節電対策以外でも、少しの工夫で夏の電気代節約は可能です。

  • 昼間に室内を消灯する
  • 蛍光灯をLED電球に交換する
  • 温水洗浄便座の保温をオフにする
  • テレビの付けっぱなしをやめる

夏場ならではの節電も踏まえつつ、それぞれの方法を解説します。

昼間に室内を消灯する

夏場は日差しを上手く利用して昼間は室内の電気を消せば、電気代節約につながります。

夏は日照時間が長く日差しが強いため、昼間はカーテンを開ければ室内は十分に明るくなります。

勉強・仕事・家事など、日の差す明るい朝から昼間のうちに終わらせて夜は早めに就寝すると、電気を使用する時間が短くなり経済的です。

夏の日差しを活用しながら昼間は室内を消灯するよう意識して、電気代を節約していきましょう。

蛍光灯をLED電球に交換する

夏場に限らず、蛍光灯のLED電球への交換は節電対策に有効です。

LED電球は耐久性が高く交換頻度が少ないのに加えて、高い省エネ効果があります。

種類消費電力
(20個分)
年間の電気代
(20個分)
電球型蛍光灯200W21,681円
LED電球146W14,388円

蛍光灯からLED電球に交換した場合、年間で7,293円と大幅に電気代を安くできます。

ただし、LED電球は蛍光灯に比べて値段が高いため、ランニングコストがかかるのが難点です。

LED電球への交換は長期的にみると経済的でお得になるため、徐々にLED化を進めて電気代節約につなげていきましょう。

温水洗浄便座の保温をオフにする

夏場ならではの節電として、温水洗浄便座の保温機能を消すのもおすすめです。

温水洗浄便座はメーカーや機能によって異なりますが、年間2,300~4,500円ほどの電気代がかかるといわれています。

夏場は気温も高く便座の保温機能は不要なのでオフにする、他の機能も使用しないのであればコンセントを抜いてしまっても良いでしょう。

テレビの付けっぱなしをやめる

テレビのつけっぱなしをやめるだけでも、電気代の節約可能です。

環境省のデータによると、1日1時間テレビを見る時間を減らすと、年間で約500円の電気代節約になります。

液晶テレビ
(20インチ)
電気消費量電気代
(年間)
1時間15kW約465円
4時間60kW約1,860円
8時間120kW約3,720円

かなり小さめサイズの20インチ程度のテレビであっても、つけっぱなしにしてしまうと4,000円近くの電気代がかかってしまいます。

月額単位だと気づきにくいけど、年間合計で見ると、テレビだけでも結構な電気代になってるのが分かるわね。

夏場の節電は食中毒や熱中症に注意

夏場の節電は食中毒や熱中症に注意が必要です。

夏場の節電を意識するあまり、食中毒や熱中症など別のトラブルに繋がらないよう注意しましょう。

節電のためにエアコンや冷蔵庫の使用を過剰に制限してしまい、特に、子どもや高齢者などが食中毒や熱中症になるケースも多くなっています。

室内や冷蔵庫内に温度計を置いて確認しつつ、エアコンや冷蔵庫の温度設定を調節するなど、無理のない範囲で夏場の節電対策を実施するのがおすすめです。

夏場の節電によくある質問

5人家族の電気代でよくある質問

夏場の節電について、よくある質問にお答えします。

夏の節電で最も重要な対策は?
夏の電気代を最も安くできる方法は、エアコンの節電対策です。
電気使用の割合が最も多い家電がエアコンのため、節電により大幅な電気代節約が期待できます。
>> 夏の節電対策の最重要ポイントを見る
エアコンの夏の節電対策は?
夏のエアコン使用で節電効果の高い対策は6つです。
・エアコンの設定温度を上げる
・冷房と除湿機能を使い分ける
・エアコンを自動運転にする
・エアコンのフィルターを掃除する
・エアコンとサーキュレーターを併用する
・室外機の吸込口と吹出口をふさがない
>> 夏のエアコンの節電対策を詳しく見る
エアコン以外の節電対策は?
日照時間の長い夏場は、照明を使う時間を減らすのがおすすめです。
また、夏場には不要な温水便座の保温機能をオフにするなどの方法もあります。
>> その他の夏の節電対策をを見る

まとめ

夏の節電対策について、おさらいします。

  • 夏の節電はエアコンが最も重要で電気代を安くできる
  • サーキュレーターなどを併用し冷房効率あげつつ設定温度を見直す
  • 冷蔵庫は運転効率を上げ、夏場の温度設定は「強」から「中」へ変更
  • 夏の節電対策として、日中は室内を消灯、温水洗浄便座の保温機能オフを徹底
  • 夏の節電は、食中毒や熱中症に注意が必要

夏場の電気代に最も影響がある家電はエアコンです。

電気代の約40%近くをエアコンが占めているため、エアコンの設定温度を見直すだけで、かなり電気代は変わってきます。

節電のためにエアコンの温度を上げすぎて熱中症にならないように…

無理のない範囲で夏の節電対策を行うと良いわね。

近年の火力発電所の供給量低下や原子発電所の停止などにより、夏場の電気使用状況によっては電力不足に陥る可能性もあります。

夏場に急な節電が必要になったときあわてないように、本記事を参考に、事前に節電対策を進めておきましょう。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。