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「冬の電気代を安くするには?」
「エアコンの節電で重要なのは?」
「無理なく節電する方法は?」
暖房を使う冬は電気代が高くなりがちです。
年々電気代も上がってきているので、今年の冬は節電したいと考えている人は多いのではないでしょうか。
しかし、寒いのは苦手だから、できれば寒さを我慢せずに節電したいと考える人も多いと思います。
冬の節電対策は、エアコンが最重要です。
エアコンの使い方のポイントを押さえれば、無理なく節電きますよ。
本記事では、エアコンの節電方法を中心に、冬の節電対策を徹底解説します。
本記事を参考にすれば、冬を暖かく過ごしながら、無理なく電気代を節約できるでしょう。
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冬の節電対策はエアコンが最重要
冬の節電対策では、家電の中で電気代が最も高額なエアコンの使い方が重要です。
2022年11月に出ている経済産業省の「冬季の省エネ・節電メニュー」によると、家庭における冬の電気の使用割合は、エアコンがトップの17%です。
冬は、夏より外気温と室温の差が大きく、室温を温めるためのエネルギー消費が大きくなります。
日本の冬は日が落ちるのが早く、暖房の使用期間も長くなるため、エアコンを節電するのが冬の節電に最も効果的です。
効果が高い冬のエアコンの節電対策
効果が高い冬のエアコンの節電対策は6つです。
- エアコンの設定温度を下げる
- エアコンを自動運転にする
- エアコンのフィルターを掃除する
- エアコンとサーキュレーターを併用する
- エアコンと加湿器を併用する
- 室外機の吸込口と吹出口をふさがない
上記の対策はどれも簡単にできるので、1つづつ実践しましょう。
エアコンの設定温度を下げる
冬のエアコンの節電対策には、エアコンの設定温度を下げるのが有効です。
平成17年3月の財団法人省エネルギーセンターの調査報告書によると、暖房の設定温度を1℃下げると、消費電力の10%を節電できます。
環境省が推奨するエアコンの暖房の設定温度は20℃で、体感ではかなり寒いと感じる人が多く、もっと設定温度を高くしている人も多いです。
環境省の「令和3年度家庭部門のCO2排出実態統計調査」によると、暖房機器をエアコンメインで使用している世帯の平均設定温度は23.1℃で、8割以上は21℃以上で設定しています。
暖房の設定温度をなんとなく21℃以上にしていた人は、寒くなければ20℃に設定しましょう。
エアコンを自動運転にする
エアコンの節電をするなら、風量設定は自動運転にしましょう。
エアコンは、外気温と室温の差が大きいほど消費電力が多くなるので、室温をエアコンの設定温度に合わせるときが1番電力を消費します。
逆に室温を一定に保つのには、あまり電力を要しません。
自動運転は、最初に設定温度まで室温を上げるために風量を強くし、設定温度に達したら自動で風量を弱くするんだ。
最適な風量に調整してくれるので、人間が感覚で調整するより効率的で電気代を抑えられるんだよ。
また、エアコンの電源をこまめにオンオフするのは、節電になりません。
エアコンをオフにすると、その間は室温が維持できないので、オフにするたびに室温が下がります。
そのため、エアコンの電源を再びオンにするときに、室温を設定温度まで上げなければならないため、多くの電気を消費してしまいます。
30分程度の外出ならエアコンは付けっぱなしにしておきましょう。
とはいえ、長時間外出していたり、日差しで暖かい日中だったりすれば、エアコンを切った方が節電になるわ。
外気温と室温の差によってエアコンを切るか切らないか判断した方が良く、外気温が3℃以下のなら1時間程度の外出でも、エアコンは付けっぱなしの方が節電になります。
エアコンのフィルターを掃除する
エアコンのフィルターの詰まりは暖房効率を下げるので、フェイルターはこまめに掃除しましょう。
環境省によると、エアコンのフィルター掃除は2週間に1回を推奨していますが、2022年7月に行われたダイキンによる「エアコンの節電に関する調査」では、87.5%の世帯が2週間に1回掃除をしていない掃除不足の状態でした。
2022年8月に行ったダイキンの実験では、3年間フェイルターの掃除をしていないエアコンの消費電力と、掃除をしたあとの消費電力を比べると48.9%も無駄な消費電力をカットできたという結果も出ています。
エアコンとサーキュレーターを併用する
エアコンとサーキュレーターを併用することで、空気の循環が良くなり、暖房効率が高まります。
暖かい空気は上に行き、冷たい空気は下に行くので、普段生活している空間や足元は冷たい空気が溜まっていることが多いです。
サーキュレーターで室内の空気を循環させることで、空気のムラをなくして、部屋全体を暖かくできます。
冷たい足元の温度に合わせて、エアコンの設定温度を調節する必要がなくなり、節電に繋がりますわ。
エアコンの風向きは下向きにしておき、サーキュレーターはエアコンの対角線上の離れた位置に設置しましょう。
サーキュレーターは床に設置するのがベストで、上向きに風を送ること、冷たい空気と暖かい空気が効率良く循環します。
サーキュレーターは空気清浄機や扇風機でも代用可能ですが、空気清浄機は機種によって風量が足りない可能性があります。
扇風機は人に風を当てる用途で作られているので、やわらかい風を広範囲に送るのは長けているんだよ。
しかし、サーキュレーターのように、直線的な風を遠くまで送り空気を循環させるのは不向きなんだ。
冬の電気代をなるべく節電するためには、できればサーキュレーターを用意しましょう。
エアコンとサーキュレーターの電気代の比較
1時間あたりの電気代は、下記の式で計算できます。
▼1時間当たりの電気代
- 電気代 = W数(消費電力) ÷ 1,000 × 電気料金単価(30円/kWh程度)
サーキュレーターの電気代は、一般的な消費電力21Wのモデルの場合、1時間あたり0.6円程度です。
一方、一般的な16畳用のエアコンの場合、消費電力はおおよそ1,500W程度なので、1時間あたりの電気代は45円程度です。
エアコンの設定温度を1℃下げると消費電力を約10%削減できるので、設定温度を2℃下げた場合、1時間あたり9円程度の電気代を削減できるんだよ。
サーキュレーターを併用することで、サーキュレーターの電気代が1時間あたり0.6円の電気代がかかったとしても、大きな節電になります。
エアコンと加湿器を併用する
エアコンと加湿器を組み合わせて湿度を高くすることで、体感温度を上げられます。
体感温度は、気温だけでなく湿度にも影響を受け、同じ室温でも湿度が高いと体感温度が高くなります。
温度と湿度 | 体感温度 |
---|---|
設定温度 21℃ ・湿度30% の体感温度 | 約19.5℃ |
設定温度 20℃ ・湿度50% の体感温度 | 約19.7℃ |
エアコンと加湿器を組み合わせることで、無理なくエアコンの設定温度を下げ、節電できます。
加湿器の代用として洗濯物を部屋干しすれば、加湿効果もありますし、暖房で洗濯物も乾きやすいので一石二鳥です。
室外機の吸込口と吹出口をふさがない
室外機の吸込口と吹出口をふさいでしまうと、エアコンが本来のパフォーマンスを発揮できず、暖房効率が落ちてしまいます。
室外機の周りに物置きなどの障害物を置いている人は、片付けましょう。
壁が近く風通しが悪い場合は、室外機自体の位置を変えるもの方法の1つです。
パナソニックの室外機を例にすると、室外機の「前後・左右・上部」にスペースを確保する必要があり、上部は障害物が全くない開放状態にする必要があります。
また、上部を含めた3面は開放状態にしておくと、なお良いとされています。
冷暖房能力 | |
---|---|
3面を開放 | 100% |
2面のみ開放 | 90% |
パナソニックの室外機の場合は、2面しか開放できていないと消費電力が約10%悪化するので、室外機の状況は節電において重要なポイントです。
その他の冬の節電対策
エアコン以外の冬の節電対策は7つです。
- 服を1枚多く着込む
- カーテンを閉める
- 家族で同じ部屋で過ごす
- こたつや電気毛布を使用する
- 断熱シートや隙間防止シートを使用する
- 温水洗浄便座のふたを閉める
- 冷蔵庫の設定温度を下げる
詳しく解説します。
服を1枚多く着込む
家の中でも厚着をすることで、エアコンなどの暖房機器の温度を下げられます。
エアコンの設定温度を1℃下げれば、消費電力を約10%を削減できると言われています。
肌寒いなと感じたら、エアコンの設定温度を上げるのではなく、服を1枚多く着よう。
足元が冷える人は、靴下やスリッパを履くのが効果的です。
カーテンを閉める
室内の熱の多くは、窓などの開口部から逃げていくので、カーテンを閉めると熱が逃げにくく、暖房効率が良くなります。
冬の暖房使用時に、熱が外に逃げる割合のうち58%は開口部です。
熱が逃げる箇所 | 割合 |
---|---|
開口部 | 58% |
換気 | 15% |
外壁 | 15% |
床 | 7% |
屋根 | 5% |
暖房使用時の夜間はカーテンを閉めるのはもちろんのこと、昼間に取り込んだ太陽の熱も逃さないように、日が落ちる前にカーテンを閉めましょう。
カーテンが短いと、下の隙間から熱が逃げて冷気も入ってくるので、カーテンは床ギリギリまでの長さにするのがポイントです。
厚手のカーテンや断熱カーテンするとより効果的で、シャッターがある家はシャッターを閉めるのも有効です。
家族で同じ部屋で過ごす
家族で同じ部屋に集まれば、暖房機器を使う部屋も1つで済むので節電になります。
家族で出勤や登校、帰宅時間がバラバラだと、それぞれ違う部屋で過ごすことが多くなりがちです。
朝食や夕食の時間を決めて家族で集まるなど、意識的に同じ部屋で過ごす時間を増やせば、大きな節電に繋がりますわ。
例えば、4人家族の家庭で18時〜21時までは家族でリビングで過ごすように決めれば、それぞれが部屋で過ごすよりもエアコン9時間分(3部屋×3時間)も節電できます。
家族の団らんも増え一石二鳥なので、なるべく家族で同じ部屋で過ごすようにしましょう。
こたつや電気毛布を使用する
こたつや電気毛布を使えば、エアコンより消費電力が低いので、電気代を節約できます。
こたつや電気毛布は、布団や毛布で覆われている空間を作るため、限られた消費電力で暖かくできます。
暖房機器 | 消費電力(W) | 1時間あたりの電気代 |
---|---|---|
エアコン (16畳用) | 1,500W | 約45円 |
こたつ (4人用) | 500W | 約15円 |
電気毛布 (シングル) | 80W | 約2円 |
ホットカーペット (3畳用) | 730W | 約22円 |
リビング用の16畳程度のエアコンだと電気代が1時間あたり約45円かかりますが、一般的な4人で使えるこたつは1時間あたり15円程度で、半分以下の電気代で済みます。
電気毛布はサイズにもよりますが、シングル用だと1時間あたり約2円程度で、コスパが良いアイテムです。
寒がりな人は、こたつや電気毛布とエアコンを併用して使えば、エアコンだけを使う時より設定温度を下げられて、節電に繋がりますわ。
ホットカーペットはエアコンより電気代は安いものの、節電には向きません。
ホットカーペットをエアコンと併用して使うと総合的に電気代が高くなってしまいますし、暖房機器を、床しか温まらないホットカーペットのみでしのぐのは難しいでしょう。
断熱シートや隙間防止シートを使用する
断熱シートや隙間防止シートを使えば、室内の熱が逃げにくくなり、暖房効率が上がります。
効果 | |
---|---|
断熱シート | 窓に貼って断熱性を高める |
隙間防止シート | 部屋の隙間に貼って暖気の流出や、隙間風を防ぐ |
暖房使用時に熱が逃げる割合の58%を占めるのが窓などの開口部です。
断熱シートを窓に貼ることで、熱の流出を防ぎやすくなります。
隙間防止シートは、部屋の扉や窓の隙間に貼ることで暖気の流出や、隙間風を防いでくれます。
断熱シートや隙間防止シートだけで部屋を暖かくする効果はないため、あくまで暖房と併用して使う前提で考えておくんだよ。
温水洗浄便座のふたを閉める
温水洗浄便座のふたは開けていると便座が冷めてしまい、温めるのに電気を消費するため、閉めている方が節電になります。
具体的には1日あたり約15%(0.11kWh)の節電が期待できます。
家族で「トイレ後はふたを閉める」といったルールを決めておけば、毎日節電できますよ。
また、便座の設定温度自体を下げるのも有効です。
温水洗浄便座の多くは、「強・中・弱」と3段階で設定温度ができるので、弱でも冷たいと感じなければ弱に設定しましょう。
冷蔵庫の設定温度を下げる
気温の低い冬は、冷蔵庫の設定温度を下げて問題ないケースが多く、設定温度を弱にすることで無理なく節電できます。
一般的な冷蔵庫の多くは、「強・中・弱」と3段階で設定温度ができますが、気温が低い冬は弱でも十分に冷えます。
1段階設定温度を下げるだけで、年間約1,500円の節電になるんだよ。
冷蔵庫の節電には設定温度だけでなく、食材の入れ方もポイントがあります。
冷蔵庫は食材を詰め込みすぎると、冷気が循環せず消費電力が大きくなるので、冷蔵庫にはスペースに余裕がある状態を保ちましょう。
逆に冷凍庫は、冷凍された食材自体に冷却効果があるので、詰め込んだ方が消費電力の削減になります。
冬の節電に関するよくある質問
冬の節電のよくある質問に回答します。
冬の節電のカギを握るのはエアコンです。
エアコンの効率的な節電方法をしっかりとマスターしましょう。
- 冬の節電対策で重要なのは?
- 冬の節電対策で重要なのはエアコンです。
エアコンの暖房の設定温度を1℃下げると、消費電力の10%を節電できます。
エアコンは家庭における冬の電気の使用割合がトップの17%なので、エアコンの消費電力をどれだけ抑えられるかが重要です。
>> 冬の節電対策について詳しく見る
- 冬のエアコンの節電対策で効果が高いのは?
- 冬のエアコンの節電対策は6つです。
・エアコンの設定温度を下げる
・エアコンを自動運転にする
・エアコンのフィルターを掃除する
・エアコンとサーキュレーターを併用する
・エアコンと加湿器を併用する
・室外機の吸込口と吹出口をふさがない
どれもエアコンの節電には欠かせない項目なので、すべて実施するのが理想的です。
>> 冬のエアコンの節電対策についてを詳しく見る
- 冬の節電をしながら、寒さ対策をするにはどうすればいい?
- 冬の節電をしながら寒さ対策をするには、エアコンと別の機器を併用しましょう。
・サーキュレーター
・加湿器
・こたつ
・電気毛布
エアコンと上記の機器を併用することで、効率良く室温や体感温度を上げられるので、寒さをしのぎながら電気代を節約できます。
まとめ
最後に冬の節電について、おさらいします。
- 冬の節電対策はエアコンが最も重要
- 推奨されているエアコンの設定温度は20℃
- エアコンの設定温度を1℃下げると約10%節電になる
- エアコン以外の節電と組み合わせると効果が高い
冬の節電対策で再重要なのはエアコンの使い方です。
エアコンの暖房効率を上げ、設定温度を下げることで節電になります。
エアコン以外の節電と組み合わせるとより効果が高いので、家族全体で協力しながら、無理なく冬の節電をしましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。