新日本エネルギーの評判は?高い?メリットとデメリットを解説

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「新日本エネルギーの評判は?」

新日本エネルギーへの新規申込を検討していて、電気代が安くなるのか気になっている人も多いでしょう。

また、新日本エネルギーに乗り換えた人の中には、電気代が高くなった理由が知りたいという人もいるかもしれません。

新日本エネルギーは2つの理由から、電気代が非常に高くなりがちです。

  • 電力量料金単価が高い
  • 独自に算出している電源調達調整費が特に高い

月々の電気料金次第では、他の電力会社への乗り換えも検討してみましょう。

本記事では、新日本エネルギーの電気料金が高い理由、新日本エネルギーの特徴や電気料金プラン、メリットデメリットを解説します。

新日本エネルギーからの乗り換え先としておすすめの新電力会社も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

新日本エネルギーは高い?

新日本エネルギーは高い?

新日本エネルギーの電気料金は非常に高いです。

どのくらい高いのか、実際のシミュレーション結果も見せながら解説します。

新日本エネルギーが高いと言われる理由

新日本エネルギーの電気料金が高い理由は2つです。

  • 電力量料金が高い
  • 電源調達調整費が高い

電源調達調整費は電力量料金とは別に設けられた項目で、電気の使用量に比例するため、金額の差はわずかでも料金の総額に大きく影響します。

電気料金がどのような内訳から成り立っているか、しっかり理解することが大切です。

電力量料金が高い

関東エリアの電力会社3社の電力量料金単価を比較した結果から、新日本エネルギーは電力量料金単価が高めだと言えます。

 新日本エネルギー
スタンダードプラン
電灯B
東京電力
エナジーパートナー
従量電灯B
CDエナジーダイレクト
ベーシックでんき
第1段階
0~120kWh
30円00銭29円80銭29円90銭
第2段階
121~300kWh
36円23銭36円40銭35円59銭
第3段階
301kWh~
39円46銭40円49銭36円50銭
新日本エネルギー「スタンダードプラン電灯B」、東京電力エナジーパートナー「従量電灯B」、CDエナジーダイレクト「ベーシックでんき」の電力量料金単価。いずれも関東エリア向けプラン。

新日本エネルギーと東京電力エナジーパートナーの単価を比べると、第1段階は東京電力が安く、約260kWhで2社が横並びになり、301kWh以上使った分に関しては新日本エネルギーが安いです。

実際の請求は、各段階ごとの単価と使用量を掛け算し、全段階分を合計した総額が電力量料金として電気代に加算されます。

第1~3段階の合計金額を考えると、約350kWh以上使って始めて、東京電力エナジーパートナーよりも新日本エネルギーのほうが、電力量料金が下回ることがわかりました。

 新日本エネルギー
スタンダードプラン
電灯B
東京電力
エナジーパートナー
従量電灯B
CDエナジーダイレクト
ベーシックでんき
第1~3段階の
合計金額
(350kWh)
12,094円12,152円11,819円
新日本エネルギー「スタンダードプラン電灯B」、東京電力エナジーパートナー「従量電灯B」、CDエナジーダイレクト「ベーシックでんき」の電力量料金単価。いずれも関東エリア向けプラン。

一般家庭の標準的な電気の使用量は1ヶ月で約260/kWhなので、新日本エネルギーは電気の使用量が多い世帯向きの料金体系と言えるでしょう。

新電力会社であるCDエナジーダイレクトのベーシックでんきと新日本エネルギーの比較では、全段階で新日本エネルギーが高いです。

料金表の上ではたった数円や数銭の違いも、毎月数百kWhの電気を使うと結構家計に響きます。

電気代は電力量料金だけでは決まらないので、次は電源調達調整費もチェックしてみましょう。

電源調達調整費が高い

電源調達調整費とは、電気の調達に必要なコストを電気代に反映するための費用です。

新日本エネルギーの電源調達調整費は、他の電力会社と比べると現状は高めに設定されています。

調達コストに関係する費用の決め方は、3パターン見られます。

  • 燃料の輸入価格を基準にする
  • 電力市場(スポット市場)の価格を基準にする
  • 独自燃調とも呼ばれる、電力会社独自の計算方法

新日本エネルギーは同社独自の「電源調達調整費」を設けています。

新日本エネルギーの電源調達調整費は、「ベースロード市場」や発電事業者から直接買い入れる相対契約の取引価格など、他の電力会社と異なる価格を基準にしている点が特徴です。

べースロード市場とは

ベースロード市場とは、日本卸電力取引所に5つある市場の1つで、ベースロード電源を取引する電力市場のことです。

ベースロード電源とは、原子力や石炭火力、一般水力などのことを指し、比較的コストが低いという特徴があります。

小売り電気事業者が、安定的かつ比較的安価に電力を調達する手段の一つが、ベースロード市場での買入です。

ベースロード市場は買入札量が増加傾向にあるため年々取引価格が上昇しており、電源調達調整費は今後さらに値上がりする可能性があります。

さらに、電源調達調整費単価に含まれるサービス手数料5.50円/kWhが電源調達調整費を押し上げています。

電源調達調整費単価=電源コスト+サービス手数料5.50円/kWh-エリア基準値

新日本エネルギーの料金をシミュレーション

新日本エネルギーのスタンダードプラン電灯B(関東エリア)と東京電力エナジーパートナーのスタンダードSとで料金を試算し、比較しました。

使用電力量差額
※新日本エネルギー
の方が高い
新日本エネルギー
スタンダードプラン
電灯B
(東京エリア)
東京電力EP
スタンダードS
100kWh1,909円6,188円4,279円
200kWh3,783円11,399円7,526円
400kWh7,696円22,392円14,696円
600kWh11,434円33,708円22,274円
800kWh15,172円45,024円29,852円
1,000kWh18,910円56,340円37,430円
50Aで契約時の2社の料金シミュレーション。新日本エネルギーの電源調節調整費と東京電力EPの燃料調整費は2024年7月分(それぞれ11.13円/kWhと▲6.09円/kWh)で試算。市場調整費は0円とした。

新日本エネルギーは電気をたくさん使う家庭向けの料金設定ですが、電源調達調整費が大きいため、1,000kWhという極端な量を使用しても、料金は大手電力会社より高くなります。

市場競争が適切に働くよう、新電力会社は原則として大手電力会社より安めに価格設定されますが、新日本エネルギーの場合は結果的に高くなるんですね。

新日本エネルギーのスタンダードプラン電灯A(関西エリア)と関西電力のeおとくプランの料金を試算し、比較しました。

 使用電力量差額新日本エネルギー
スタンダードプラン
電灯A
(関西エリア)
関西電力
eおとくプラン
100kWh1,524円5,114円3,590円
200kWh4,448円10,510円6,062円
400kWh8,881円21,746円12,865円
600kWh13,159円33,220円20,061円
800kWh17,437円44,694円27,257円
1,000kWh21,715円56,168円34,453円
新日本エネルギースタンダードプラン電灯A(関西エリア)と関西電力eおとくプランの料金試算比較。いずれも契約電力6kWまで使用と仮定。新日本エネルギーの電源調節調整費、東京電力EPの燃料調整費は2024年7月分を採用(それぞれ23円55銭/kWhと4円08銭/kWh)。市場調整費は0円、容量拠出金は2円50銭/kWhとした。

関西も関東同様、電気の使用量に限らず、新日本エネルギーの料金は関西電力より高くなります。

新日本エネルギーに関する評判

新日本エネルギーの評判は?

新日本エネルギーの評判は、料金や解約金の高さと、電話がつながりにくいというサービス面への不満が多いです。

▼新日本エネルギーの評判まとめ

  • 料金が高い
  • 解約違約金が高い
  • 電話がつながりにくい

リアルな声を見てみましょう。

料金が高い

新日本エネルギーの料金は、他社と比べて約2倍という声が多くありました。

私も新日本エネルギーのカスタマーサポートにシミュレーションをお願いしたら、

契約中の電力会社の2倍近い料金を提示されました。

解約違約金が高い

現在では解約違約金が発生しない電力会社が多いなか、9,900円の解約金はとても高額です。

30Aでひと月に260kWhの電気を使用する一般家庭の場合、新日本エネルギーと他の電力会社ではひと月に6,500円ほどの差となり、年間で約78,000円の差が生まれます。

解約金9,900円は痛いけど、すぐに他の電力会社に乗り換えるほうが、支払い総額を抑えられる家が多そうね。

電話がつながりにくい

電力会社に電話をかける機会は少ないと思いますが、必要なときにつながりにくいと不便に感じる人が多いでしょう。

特に、引っ越しの前後は電気のほかにもさまざまな手続きが必要で時間も限られるため、電話がつながらないとイラっとしてしまいそうです。

公式サイトのチャットを使うと各手続きに必要な確認事項を確認できるので、急ぎでない場合は問い合わせフォームから確認事項を記載したメールを送る方法もあります。

実際に私が土曜日の正午に問い合わせフォームを送信したときは、週明け月曜日の正午頃に返信がありました。

新日本エネルギーとは

新日本エネルギーとは?

新日本エネルギーとは、情報通信事業やモバイル事業を手がける株式会社NEXT ONEが運営する新電力サービスです。

新日本エネルギーの特徴と料金プランについて説明します。

新日本エネルギーの特徴

新日本エネルギー
スタンダードプラン
契約エリア沖縄電力の管内を除く
日本国内の全エリア
契約年数3年間
サービスの
特徴
電気の使用量が
多い家庭向けの
3段階制料金プラン
電気ガス
セット割
なし
※ガスの販売なし
ポイント還元なし
オール電化
向けプラン
東京・中部・
関西エリアに存在するが
新規申込はいずれも中止
解約金の有無税込9,900円(※)
支払い方法銀行口座振替
クレジットカード
コンビニ払い
運営会社株式会社NEXT ONE
※新ネクストバリュープランをWEBから申し込み、かつ電気の使用開始日から12ヶ月以内に解約を希望した場合に限り、22,000円の解約金が発生します。

新日本エネルギーの特徴は、電気の使用量が多い家庭向けの料金体系になっていることです。

情報通信事業やモバイル事業を手がける株式会社NEXT ONEが、2019年から運営しています。

新日本エネルギーの電気料金プラン

新日本エネルギーには複数の電気料金プランがありますが、現在申し込めるのは、一般家庭向けのスタンダードプラン一択です。

プラン名特徴
スタンダードプラン
電灯B
契約電流:30~60A
一般家庭向けのプラン。
電力量料金は3段階制。
36ヶ月未満の解約で、9,900円の解約金あり。
新ネクストバリュープラン
電灯B
契約電流:30~60A
一般家庭向けのプラン。
電力量単価は使用量によらず一律。
36ヶ月未満の解約で、9,900円の解約金あり。
新ネクストバリュープラン
電灯C
契約容量:6~50kVA
主にオール電化住宅向けのプラン。
36ヶ月未満の解約で、9,900円の解約金あり。
ネクストプラン
低圧電力
業務用エアコンやエレベーターなど、
大型の動力機器を使う店舗や事業所向けのプラン。
36ヶ月未満の解約で、9,900円の解約金あり。
新ネクスト
バリュープランB
(WEB)
新ネクストバリュープランB/C、
ネクストプラン低圧電力と概ね同じ。
12ヶ月以内の解約で22,000円の解約金あり。
36ヶ月未満の解約で、9,900円の解約金あり。
ネクストバリュープラン
電灯B
概ね新ネクストバリュープラン電灯Bと同じ。
料金の算定方法も同一だが、基本料金は
新ネクストバリュープランよりも高い。
36ヶ月未満の解約で、9,900円の解約金あり。
ネクストバリュープラン
電灯C
概ね新ネクストバリュープラン電灯Cと同じ。
料金の算定方法も同一だが、基本料金は
新ネクストバリュープランよりも高い。
36ヶ月未満の解約で、9,900円の解約金あり。
新ネクストプラン
電灯B
契約電流:10~60A
一般家庭向けのプラン。
電力量単価は3段階制。
36ヶ月未満の解約で、9,900円の解約金あり。
新ネクストプラン
電灯C
業務用エアコンやエレベーターなど、
大型の動力機器を使う店舗や事業所向けのプラン。
電力量料金は3段階制。
36ヶ月未満の解約で、9,900円の解約金あり。
ネクストプラン
電灯B
契約電流:30~60A
一般家庭向けのプラン。
電力量単価は3段階制。
新ネクストプランBと比べ、基本料金は安く、
電気料金単価は高い。
36ヶ月未満の解約で、9,900円の解約金あり。
ネクストプラン
電灯C
業務用エアコンやエレベーターなど、
大型の動力機器を使う店舗や事業所向けのプラン。
電力量料金は3段階制。
新ネクストプランCと比べ、基本料金は安く、電力量料金は同額。
36ヶ月未満の解約で、9,900円の解約金あり。
新日本エネルギーの各電気料金プランと特徴。いずれも東京エリアで2024年5月度以降の最新データを参照し作成。料金プラン名称は、エリアによってBではなくAの場合もある。また、料金の傾向もエリアにより若干の違いがある。

スタンダードプランは大手電力会社と同様、電気の使用量に応じて3段階の電気料金単価が適用されます。

例えば東京エリアでは、電力量料金は30円00銭から39円46銭の3段階制です。

使用電力量スタンダートプラン
電力量料金単価
(東京電力エリア)
第1段階
0~120kWhまで
30円00銭
第2段階
120kWh超え
300kWhまで
36円23銭
第3段階
300kWh超え
39円46銭

新日本エネルギーのスタンダード電灯B(関東エリア)電力量料金単価。

新日本エネルギーの電気料金の算定方法

新日本エネルギーの料金の算定方法

スタンダードプランの算定方法

新日本エネルギーのスタンダードプランの料金は次の算定式で求められます。 

電気料金=基本料金(最低料金)+電力量料金+電源調達調整費+再生可能エネルギー発電促進賦課金+容量拠出金相当額(+市場調整費)

それぞれ説明します。

基本料金(最低料金)

基本料金とは、電気契約ごとに支払う最低料金のことです。

電気を使わなくても請求が発生し、名称はエリアによって異なります。

電力量料金

電力量料金とは、電気の使用量に応じて加算される料金のことです。

スタンダードプランの場合は電気の使用量に応じて3段階の単価が設定されており、単価と使用量を乗じた金額が加算されます。

電源調達調整費

電源調達調整費とは、電気を調達するためにかかるコストのことです。

電源調達調整費=電源調達調整単価×使用電力量

新日本エネルギーの場合は他の電力会社と異なり、サービス手数料が加算されます。

電源調達調整単価=電源コスト+サービス手数料5.50円/kWh-エリア基準値

再生可能エネルギー発電促進賦課金

再生可能エネルギーによる発電事業者を支えるための費用で、全電力会社で共通です。

金額は国が定めており、2024年度は3.49/kWhです。

容量拠出金相当額

将来的に発電所の設備や稼働を安定させ、気象や災害によるリスクがある際にも安定した電力供給するための費用です。

2024年4月より全ての消費者が負担することになりました。

市場調整費

市場調整費とは、JEPXでの市場取引価格を電気料金に反映するための費用です。

JEPXとは

JEPXとは、日本卸電力取引所(Japan Electric Power Exchange)の略で、電力の売買を行う日本の電力市場のことです。電力の需要と供給に基づいて価格が決定し、電力会社が電力を購入します。

新日本エネルギーは、JEPXで開かれる5つの市場のうち、主にベースロード市場から電気を調達しています。

ベースロード市場では、1~2年先までの電気の固定価格がオークションで決められます。

べースロード市場とは

ベースロード市場とは、日本卸電力取引所に5つある市場の1つで、ベースロード電源を取引する電力市場のことです。

ベースロード電源とは、原子力や石炭火力、一般水力などのことを指し、比較的コストが低いという特徴があります。

小売り電気事業者が、安定的かつ比較的安価に電力を調達する手段の一つが、ベースロード市場での買入です。

新日本エネルギーがエリア別に定めた請求基準値を超えた場合に請求が発生し、昨年度は全国で請求が0円でしたが、2024年6~7月現在までの2ヶ月間は一部エリアで請求があります。

料金算定の具体例

東京エリアで2024年7月に30A・260kWhの電気を使用した場合の料金を算定すると、14,009円です。

うち20%を電源調達調整費が占めています。

▼電気料金の内訳

  • 基本料金:30Aのとき885円72銭
  • 電力量料金:【第1段階】30.00円/kWh×120kWh+【第2段階】36.23円/kWh×(260-120)kWh=8,672.2円
  • 電源調達調整費:11.13円/kWh×260kWh=2,893.8円
  • 再生可能エネルギー:3.49円/kWh×260kWh=907.4円
  • 容量拠出金相当額:2.50円/kWh×260kWh=650円
  • 市場調整費:2024年7月東京エリアは0円

電力調達コスト分の料金が大手電力会社と異なる

新日本エネルギーの電力調達コストは電力業界の中で圧倒的に高いです。

電気の調達方法によって調達コストの反映方法は各社異なり、新日本エネルギーはベースロード市場からの買入と相対取引という方法で電気を調達しています。

ベースロード市場と相対取引は、いずれも将来の電力をあらかじめ決めた価格で売買する取引のため、電気の調達費が高騰するリスクが低いです。

電力会社として倒産リスクが低い分、サービス手数料5.50円/kWhを電源調達調整費に含みます。

現在、燃料価格を基準に調達コストを反映させるタイプの電力会社は、燃料費調整額のマイナス調整を行っており、調達コストは実質値引きとなっています。

新日本エネルギーと他の電力会社とでは、調達コストとして反映されている金額に15円以上の差があるエリアも存在します。

 2024年
7月分
2024年
8月分
新日本
エネルギー
11.13円/kWh11.16円/kWh
Looopでんき常に0円常に0円
auでんき▲6.09/kWh▲6.31/kWh
エネオスでんき▲6.09/kWh▲6.31/kWh
CDエナジー
ダイレクト
▲6.09/kWh▲6.31/kWh
電力の調達コストとして料金算定に反映している金額。電力会社によって、燃料費調整額や電源調達調整費など名称は異なるが、いずれも関東エリアの金額を使用。▲はマイナス調整。

新日本エネルギーのメリット

新日本エネルギーのメリット

新日本エネルギーのメリットは3つです。

  • 電力会社が倒産しにくい
  • 対応エリアが広い
  • 支払い方法の種類が多い

それぞれ解説します。

電力会社が倒産しにくい

新日本エネルギーの電力調達方法は燃料価格の急な高騰や電力ひっ迫による影響を回避しやすいため、新日本エネルギーが倒産しにくいというメリットがあります。

新日本エネルギーの電源調達調整費は、2つの価格を基準に算出しています。

  • ベースロード市場価格
  • 相対取引価格

ベースロード市場

ベースロード市場とは、「ベースロード電源」と呼ばれる原子力、石炭火力、水力などの方法で発電された電気の取引市場です。

ベースロード電源はコストが低く出力が安定し、さらに年単位であらかじめ価格を決めて取引されるため、電力会社が安定的に調達しやすいというメリットがあります。

電力市場の価格を市場価格調整単価や独自燃調の基準にする電力会社の多くは、リアルタイムでの取引価格を基準にするのが一般的です。

リアルタイムでの取引価格は30分おきに価格が変動するため、災害や寒波の影響で急に価格が高騰します。

一方でベースロード市場なら、1~2年先まで変わらない価格で仕入れでき、急な価格の高騰で電力を調達できないリスクを回避できます。

べースロード市場とは

ベースロード市場とは、日本卸電力取引所に5つある市場の1つで、ベースロード電源を取引する電力市場のことです。

ベースロード電源とは、原子力や石炭火力、一般水力などのことを指し、比較的コストが低いという特徴があります。

小売り電気事業者が、安定的かつ比較的安価に電力を調達する手段の一つが、ベースロード市場での買入です。

相対取引

相対取引とは、電力会社や金融機関があらかじめ将来の電力価格を年単位で決め、電力の小売り事業者と直接行う取引のことです。

社会情勢や気候変動の影響を受けにくく、調達価格が安定しやすいというメリットがあります。

2022年頃、新電力会社の倒産が相次いで次の契約先がすぐに見つからない「電力会社難民」が社会的な問題になったけど、心配は低そうね。

対応エリアが広い

新日本エネルギーは、沖縄エリアを除く全国すべてのエリアで対応しています。

対応エリアが広いと、多くの人が利用可能なのが嬉しいです。

新日本エネルギー
電力供給エリア
エリア名
供給可能エリア北海道電力エリア
東北電力エリア
東京電力エリア
中部電力エリア
北陸電力エリア
関西電力エリア
中国電力エリア
四国電力エリア
九州電力エリア
供給不可エリア沖縄電力エリア

支払い方法の種類が多い

新日本エネルギーの電気料金の支払い方法は、3つです。

  • 銀行口座振替
  • クレジットカード
  • コンビニ払い

口座振替・クレジットの場合には、手数料はかかりません。

コンビニ払いの場合には、書面発行手数料として330円が発生します。

コンビニ払いは請求書発行から21日以内に、銀行、郵便局、コンビニで支払う必要があります。

新日本エネルギーのデメリット

新日本エネルギーのデメリット

新日本エネルギーのデメリットは4つです。

  • 電源調達調整費が高い
  • プランの選択肢が少ない
  • オール電化向けプランがない
  • 契約期間が3年と長く解約金が高額

それぞれ解説します。

電源調達調整費が高い

新日本エネルギーは電力を安定した価格で調達しているものの、調達コストを料金に反映するための費用である電源調達調整費は高いです。

新日本エネルギーの電源調達調整費が高い理由は、電源調達調整費の内訳にサービス手数料として5.50円/kWhの費用を含むからです。

最近は調達コスト分をマイナス調整、つまり値引きにはたらく電力会社もある中で、新日本エネルギーのサービス手数料は、他の電力会社との電気料金の差を広げる大きな要因となっています。

プランの選択肢が少ない

新日本エネルギーの電力料金プランのうち現在新規申込が可能なプランは、全てのエリアでスタンダードプランのみです。

以前はオール電化住宅や大型の動力機器のある事業所や店舗も契約できるプランが揃っていましたが、現在は新規受付を停止しています。

複数のプランを用意している電力会社に比べると選択肢が少ないことは、残念な点の1つです。

オール電化向けプランがない

現在は新規申込を受け付けているオール電化向けプランがありません。

以前は新ネクストバリュープラン電灯Cやネクストバリュープラン電灯Cという、オール電化住宅向けのプランがありましたが、現在は新規受付を停止しています。

契約期間が3年と長く解約金が高額

新日本エネルギーは契約期間が3年と長く、解約月以外に解約をすると、9,900円の解約手数料が発生します。

解約月は電気の使用開始日から36、37ヶ月めで、その後も3年おきに解約月となります。

2023年1月16日以降、現在は新規申込を受け付けていない「新ネクストバリュープラン」をWebから申し込んで12か月以内の解約だとさらに高く、解約金は22,000円です。

新日本エネルギーのエリア別料金!地域電力会社よりも高い?

新日本エネルギーのエリア別料金

新日本エネルギーの基本料金と電力量料金、料金プランの正式名称は、エリアによって若干異なります。

基本料金は大手電力会社よりも安い場合が多く、段階制料金単価では、およそ120kWh以上の使用量で新日本エネルギーが安くなります。

北海道電力エリア

北海道エリアのスタンダードプランの正式名称は「スタンダードプラン電灯B」です。

基本料金はアンペア数に比例し、10アンペアあたり374円です。

アンペア数基本料金
30アンペア1,122円
40アンペア1,496円
50アンペア1,870円
60アンペア2,244円

電力量料金は35円44銭から44円08銭の3段階制です。

使用電力量電力量料金単価
0~120kWhまで35円44銭
120kWh超え
300kWhまで
41円31銭
300kWh超え44円08銭

東北電力エリア

東北エリアのスタンダードプランの正式名称は、「スタンダードプラン電灯B」です。

基本料金はアンペア数に比例し、10アンペアあたり369円6銭です。

アンペア数基本料金
30アンペア1,108円80銭
40アンペア1,478円40銭
50アンペア1,848円00銭
60アンペア2,217円60銭

電力量料金は29円71銭から39円19銭の3段階制です。

使用電力量電力量料金単価
0~120kWhまで29円71銭
120kWh超え
300kWhまで
36円09銭
300kWh超え39円19銭

東京電力エリア

東京エリアのスタンダードプランの正式名称は、「スタンダードプラン電灯B」です。

基本料金はアンペア数に比例し、10アンペアあたり295円24銭です。

アンペア数基本料金
30アンペア885円72銭
40アンペア1,180円96銭
50アンペア1,476円20銭
60アンペア1,771円44銭

電力量料金は30円00銭から39円46銭の3段階制です。

使用電力量電力量料金単価
0~120kWhまで30円00銭
120kWh超え
300kWhまで
36円23銭
300kWh超え39円46銭

中部電力エリア

中部エリアのスタンダードプランの正式名称は「スタンダードプラン電灯B」です。

基本料金はアンペア数に比例し、10アンペアあたり297円です。

アンペア数基本料金
30アンペア891円00銭
40アンペア1,188円00銭
50アンペア1,485円00銭
60アンペア1,782円00銭

電力量料金は21円33銭から27円88銭の3段階制です。

使用電力量電力量料金単価
0~120kWhまで21円33銭
120kWh超え
300kWhまで
25円54銭
300kWh超え27円88銭

北陸電力エリア

北陸エリアのスタンダードプランの正式名称は「スタンダードプラン電灯B」です。

基本料金はアンペア数に比例し、10アンペアあたり302円5銭です。

アンペア数基本料金
30アンペア907円50銭
40アンペア1,210円00銭
50アンペア1,512円50銭
60アンペア1,815円00銭

電力量料金は30円83銭から35円33銭の3段階制です。

使用電力量電力量料金単価
0~120kWhまで30円83銭
120kWh超え
300kWhまで
34円37銭
300kWh超え35円33銭

関西電力エリア

関西エリアのスタンダードプランの正式名称は「スタンダードプラン電灯A」です。

基本料金はありませんが、電気の使用量が15kWhに満たない月も最低料金として433円41銭の請求額が発生します。

電力量料金は20円31銭から27円83銭の3段階制です。

使用電力量電力量料金単価
15~120kWhまで20円31銭
120kWh超え
300kWhまで
25円45銭
300kWh超え27円83銭

中国電力エリア

中国エリアのスタンダードプランの正式名称は「スタンダードプラン電灯A」です。

基本料金はありませんが、電気の使用量が15kwhに満たない月も最低料金として712円67銭の請求額が発生します。

電力量料金は32円83銭から40円38銭の3段階制です。

使用電力量電力量料金単価
15~120kWhまで32円83銭
120kWh超え
300kWhまで
39円11銭
300kWh超え40円38銭

四国電力エリア

四国エリアのスタンダードプランの正式名称は「スタンダードプラン電灯A」です。

基本料金はありませんが、電気の使用量が15kwhに満たない月も最低料金として667円の請求額が発生します。

電力量料金は30円66銭から39円56銭の3段階制です。

使用電力量電力量料金単価
15~120kWhまで30円66銭
120kWh超え
300kWhまで
36円90銭
300kWh超え39円56銭

九州電力エリア

北陸エリアのスタンダードプランの正式名称は「スタンダードプラン電灯B」です。

基本料金はアンペア数に比例し、10アンペアあたり316円24銭です。

アンペア数基本料金
30アンペア948円72銭
40アンペア1,264円96銭
50アンペア1,581円20銭
60アンペア1,897円44銭

電力量料金は18円28銭から26円07銭の3段階制です。

九州エリアだけは、電力量料金は全3段階とも大手電力会社より安いです。

使用電力量電力量料金単価
15~120kWhまで18円28銭
120kWh超え
300kWhまで
23円64銭
300kWh超え26円07銭

新日本エネルギーの契約方法

新日本エネルギーの契約方法

新日本エネルギーのスタンダードプランの契約期間と解約手数料、支払い方法、申し込み方法を解説します。

契約期間・解約手数料

新日本エネルギーは、3年おきの更新月以外に解約すると解約手数料9,900円がかかります。

解約時期解約金
供給開始日から
35ヶ月以内の解約
9,900円
供給開始日から
36、37ヶ月めの解約
(更新月)
0円
供給開始日から
38~71ヶ月めの解約
9,900円
供給開始日から
72、73ヶ月めの解約
(更新月)
0円

支払い方法

新日本エネルギーの電気料金の支払い方法は、銀行口座振替、クレジットカード、コンビニ払いの中から好きなものを選べます。

申込方法

新日本エネルギーのスタンダードプランの申し込み方法を解説します。

新日本エネルギー申し込み画面
新日本エネルギーの申込ページにアクセスする

新日本エネルギーのお申し込みページにアクセスしたら、必要事項を入力します。

▼必要事項

  • 名義人
  • 住所
  • 電話番号
  • 供給地点特定番号
  • 現在ご契約されている電力会社名
  • 現在のお客様番号(契約番号)
必要に応じて電気メーターを交換してもらう

電気メーターが旧式の「アナログメーター」の場合、地域の送配電事業者に「スマートメーター」へ交換してもらう。

工事を行った場合も工事費用は発生しません。

電力会社の切り替え完了

申し込みから約1ヶ月程度で電気の切替が完了し、供給開始前に「契約後交付書類」がメールまたは書面にて届きます。

新日本エネルギー以外のおすすめの新電力は?

新日本エネルギー以外のおすすめの新電力は?

新日本エネルギー以外におすすめの新電力会社は3社です。

Looopでんき

Looopでんき公式サイト
 Looopでんき 
供給エリア離島を除く全国エリア
契約年数1年間
サービスの
特徴
基本料金・燃料費調整額が常に0円
単価が30分ごとに変動する市場連動型プラン
電気ガス
セット割
ガスとセットで
電気料金単価を-1円/kWh
ポイント還元なし
オール電化
住宅向けプラン
なし
解約金の
有無
契約期間内の中途解約も
解約手数料0円
支払い方法クレジットカード、一部デビットカード、
一部プリペイドカード
運営会社株式会社Looop

Looopでんきは基本料金・燃料費調整単価が常に0円で、主に電力量料金単価と電力使用量によって金額が決まります。

電力量料金単価は、電力が取引されている市場の価格に応じて30分ごとに変動します。

料金が市場価格に応じて30分ごとに変動するタイプの電気料金プランは、寒波や災害などの際に電気料金単価が突然上がることもありますが、単価が安い時間を狙えば節約も期待できますよ。

Webサイトやアプリには「でんき予報」というサービスがあり、電力量料金単価の値動きが一般の人にもひと目でわかりやすく、予想しやすいです。

電気を使う時間をコントロールしやすい人なら大きな節約効果を期待できます。

Looopでんきがおすすめな方
  • 節約意識が高い方
  • 電気の使用時間帯をコントロールしやすいライフスタイルの方

\ピークシフトで電気代を抑えられる/

CDエナジーダイレクト

CDエナジー公式サイト
 CDエナジーダイレクト
供給エリア関東エリア
契約年数初年度は直近の3月末日まで
その後1年ごとに更新
サービスの
特徴
中部電力と大阪ガスによる共同経営
ライフスタイルにあうプランを選びやすい
ポイントが貯まりやすい
電気ガス
セット割
あり。ガスとセットで
ガス・電気それぞれ0.5%の割引。
ポイント還元電気料金100円につき、
カテエネポイントを1ポイント還元(※)
電気代の支払いにあてられる
ポイントでんきならポイント還元率最大6%!
オール電化住宅
向けプラン
あり
解約金の有無契約期間内の中途解約も
解約手数料0円
支払い方法クレジットカード、口座振替
運営会社株式会社CDエナジーダイレクト

CDエナジーダイレクトは複数の電気料金プランを用意しているため、生活スタイルに合うプランを選べます。

どのプランも安心して使える値段で、さらにポイントも貯まりやすく、還元されたポイントを電気料金の支払いにあてられるのも嬉しいです。

関東エリア限定なので、関東の人はぜひチェックしてみましょう。

CDエナジーダイレクトがおすすめな方
  • 市場連動型のリスクを回避しながらお得に電気を使いたい方
  • ブランド力があり、信頼のおける会社の電気やガスを安心して使いたい方
  • オール電化でお得なプランを探している方

\電気料金が最安クラスで安い/

ENEOSでんき

ENEOSでんき
ENEOSでんき 
供給エリア沖縄・離島を除く全国
契約年数契約期間の定めなし
サービスの
特徴
電気・ガスともに大手電力会社より単価が安い
東京エリアのみ都市ガスとのセット可
電気ガス
セット割
なし
ポイント還元電気料金のお支払い税抜200円につき
Vポイントが1ポイント貯まる
※ENEOSカードでの支払い時は対象外
その他お得な特別提携カード多数あり
オール電化住宅
向けプラン
なし
解約金の有無解約手数料・解約金0円
※にねんとく²割プランのみ更新月以外の解約で1,100円
支払い方法口座振替、クレジットカード
運営会社ENEOS Power株式会社

ENEOSでんきは供給中の全エリアで、基本料金・電力量単価ともに大手以下の価格に設定しているため、大手電力会社からの切り替えならほぼ全ての人がお得になります。

電気をたくさん使う人ほどお得なので、電気の使用量が少ない一人暮らしの人は、お得感を感じにくいかもしれませんね。

電気とガスのセット割はありませんが、電気だけの使用で十分お得なので、東京以外のエリアに住んでいる人にもおすすめです。

特に自動車での通勤・通学やドライブが趣味の人など、車にたくさん乗りENEOSのSSを頻繁に利用されるのであれば、ENEOSカードCを持つのもよいでしょう。

初年度以降1,375円の年会費がかかりますが、月に7万円以上のカードご利用額でガソリン・軽油が7円/L引きなので、あっという間に元がとれます。

ENEOSでんきがおすすめな方
  • ENEOSカードをお持ちで車にたくさん乗る方
  • 東京エリアで都市ガスとセットでお得に使いたい方
  • 電気自動車を所有・購入予定の方

\電気の使用量が多いほどおトク/

新日本エネルギーに関するよくある質問

よくある質問
新日本エネルギーの料金は高い?
新日本エネルギーの料金は高いです。
電力量単価、電源調達調整費が高く、シミュレーションを行った結果も高くなりました。
月々の事務手数料や解約金も他社より高いため、価格重視なら他の電力会社がおすすめです。
>> 新日本エネルギーは高い?を詳しく見る
新日本エネルギーの評判は?
新日本エネルギーの評判として、次の声が多く見られました。
・月々の電気料金が高い
・解約金が高い
・電話がつながりにくい

市場価格の高騰にともなう電気代の上昇などもあり、ポジティブな評判はあまりないのが実態です。
>> 新日本エネルギーの評判を詳しく見る
新日本エネルギーをすぐに解約するとどうなる?
新日本エネルギーを更新期間以外に解約する場合、9,900円の解約手数料がかかります。
現在契約中の人は、プラン、申し込み方法によっては22,000円の解約手数料がかかることもあります。
>> 新日本エネルギーの契約方法を詳しく見る

まとめ

新日本エネルギーの評判について、おさらいします。

  • 新日本エネルギーの料金はほかの新電力会社と比べて高め
  • 新日本エネルギーの料金が高い理由は、サービス手数料を含む割高な電源調達調整費
  • 他の電力会社とは異なる電気の調達方法を選択していることが、会社が倒産しにくいメリットと電源調達調整費が高いデメリットにつながっている
  • 新電力への乗り換えなら、Looopでんき、CDエナジーダイレクト、ENEOSでんきがおすすめ

新日本エネルギーの電気料金の内訳をみると、電力量単価、電源調達調整費が高額に設定されています。

電力会社が安定的に電気を調達できることは、契約者にとってもメリットではありますが、料金の安さや安定性にはつながっておらず、むしろサービス手数料による負担が大きいです。

金額を重視して電力会社を選びたい人には、LooopでんきやCDエナジーダイレクト、ENEOSでんきがおすすめです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。