引っ越し先の電気がつかない!いますぐチェックすべき項目とおすすめの電力会社

「引っ越しで電気を契約しているのに電気がつかない原因は?」
「ブレーカーを上げる手順は?」
「ブレーカーの故障や漏電はある?」

引っ越し先の電気がつかないと、荷ほどきや家具を配置する際に支障が生じ、ただでさえ忙しい引っ越し当日に余計な作業が増えて大変です。

電気系統に詳しくないと電気がつかない原因も分かりづらいので、どうしたものかと途方に暮れてしまいますよね。

引っ越し先の電気がつかない時は、電気の開通手続きに不備があるパターンが多いです。

他にもブレーカーや照明器具が原因の場合もあるため、1つずつ確実にチェックしましょう。

本記事では、新居の電気がつかない原因を複数のパターンに分け、それぞれの対処法を詳しく解説します。

ブレーカーの上げ方なども画像付きで掲載しているので、電気がつかずに困っている人はぜひ参考にしてください。

引っ越し先で電気がつかない状況とは?

引っ越し先で電気がつかない状況とは?

引っ越し先で電気がつかない主な原因を状況別にまとめたので、確認してみましょう。

上記のポイントを1つずつ確認して電気がつかない原因を探り当て、それぞれの対処法を実践しましょう。

電気メーターの見分け方

新居の電気メーターがアナログメーターかスマートメーターか分からない時は、「電気メーターにデジタルの数字が表示されているか」で判断しましょう。

液晶画面上にデジタル数字が表示されており、一定間隔で表示が変わる場合はスマートメーターです。

ブレーカーを上げていない

ブレーカーが下がっていると電気がつかない

新居に設置されている電気メーターが従来型のアナログメーターの場合、分電盤のブレーカーを上げないと電気はつきません

分電盤は上記画像のようにスイッチがたくさん取り付けられた電気設備で、玄関や洗面所などに設置されているケースが多いです。

ブレーカーが下がっている場合はスイッチがオフになっている状態なので、全てのスイッチをオンにして電気がつくか確かめてみましょう。

分電盤が見つからない時は、管理会社や大家さんに聞いて確認してね。

アナログメーターが設置されている家の場合は、電力会社と契約手続きをしなくても、ブレーカーを上げれば電気がつきます。

しかしその状態のまま電気を使い続けると電力会社から連絡がきて契約を催促されるので、なるべく早めに手続きを済ませましょう。

なおブレーカーを上げる順番は後ほど解説するので、合わせて参考にしてください。

電力会社への供給開始手続きができていない

電気の開通手続きを間違えると引っ越し当日に電気がつかない

新居に設置されている電気メーターがスマートメーターの場合は、電力会社への供給開始手続きができていない可能性が高いです。

スマートメーターにはブレーカーの機能が内臓されていますが、利用者側ではブレーカーの操作ができないため、事前に電力会社に連絡して引っ越し先の電気を開通させておく必要があります。

しかし、何らかの理由で手続きが滞ると引っ越し当日に新居の電気がつかないことがあるので、以下の2点を確認してみましょう。

  • 電力会社の供給開始手続きが済んでいるか
  • 切り替え日の設定を間違えていないか

引っ越しをともなう電気の切り替え手続きは、契約している電力会社の公式サイトなどから行えます。

「切り替え手続きは済んだのに電気がつかない」という場合は、日にちの設定を間違えていないか疑ってみましょう。

よくある間違いが、引っ越しの翌日を新居の電気開通日に設定しているパターンです。

荷ほどき作業や家具の搬入をする際に電気がつかないとケガをする恐れもあるから、電気の切り替え日は必ず引っ越し当日に設定しよう。

開通手続きの方法は記事後半で詳しく解説しているので、参考にしてください。

照明器具が故障している

特定の部屋だけ電気がつかない場合は照明器具が故障している可能性がある

新居の特定の部屋だけ電気がつかない場合は、照明器具が故障している可能性があります。

電球切れなどを確認しても問題がなければ、管理会社や大家さんに連絡してみましょう。

念のため、分電盤の右側にある配線用遮断器(安全ブレーカー)が全て上がっているかどうかも、確認してみてね。

送電に障害が発生している

送電に障害が発生していると電気がつかない

ブレーカーや切り替え手続きなどに問題がないのに電気がつかない場合は、送電設備のトラブルや送電障害が発生している可能性があります。

送電に問題がある場合は、マンション全体や近所の家の電気もついていないケースが多いので、周りの状況も確認してみましょう。

現在はほぼ全ての地域でスマートメーターが設置済みなので、停電などのトラブルは電力会社で簡単に把握でき、復旧も迅速に行われます。

電気がつかない状態が長時間続く場合は、電力会社のカスタマーセンターなどに問い合わせてみよう。

ブレーカーを上げる手順

ブレーカーを上げる手順

分電盤のブレーカーを上げる際は、以下の手順で行います。

  1. アンペアブレーカーを上げる
  2. 漏電遮断器を上げる
  3. 配線用遮断器を上げる

工程ごとに画像も交えて詳しく解説するので、安全にブレーカーをONにしましょう。

アンペアブレーカーを上げる

まずは、分電盤の左側にあるアンペアブレーカーを上げましょう。

アンペアブレーカーを上げる

上の画像ではアンペアブレーカーの上に「30A」と書かれていますが、ここには契約中のアンペア数が表示されます。

なお新居の電気メーターがスマートメーターの場合は、分電盤にアンペアブレーカーがないケースもあります。

その場合は何もせず、次のステップ2へ進んでください。

漏電遮断器を上げる

アンペアブレーカーを上げたら、隣にある漏電遮断器(漏電ブレーカー)のスイッチを上に上げましょう。

漏電遮断器を上げる

漏電遮断器の近くには赤や黄色のボタンがありますが、それらには触らず、漏電ブレーカーのみスイッチをONにします。

配線用遮断器を上げる

最後に、配線用遮断器(安全ブレーカー)を上げます。

配線用遮断器を全て上げる

配線用遮断器は複数ありますが、全てのスイッチをONにしましょう。

画像の配線用遮断器のうち、上段のスイッチは下に下げてONにするタイプだけど、この辺りの仕様は分電盤によって異なるの。

上段も下段もスイッチを上に上げてONにするタイプも存在するから、よく確認してね。

以上の操作で電気がつかない場合は漏電している可能性があるので、手順に従って漏電の有無を確認しましょう。

なお新居にスマートメーターが設置されている場合は電気の切り替え手続きが完了していないケースも考えられるので、あわせて確認してみてください。

ブレーカーを上げても電気がつかない場合は漏電に注意

ブレーカーを上げても電気がつかない場合は漏電に注意

ブレーカーを全て上げても電気がつかない場合は漏電している恐れがあるので、以下の手順で漏電の有無を確認しましょう。

漏電遮断器と配線用遮断器のスイッチを切る

まずは漏電遮断器と配線用遮断器のブレーカーを全て下げ、スイッチをOFFにします。

漏電遮断器と配線用遮断器のスイッチを切る

アンペアブレーカーはONの状態のまま、作業を行いましょう。

漏電遮断器のスイッチを入れ、配線用遮断器のスイッチを1つずつ入れる

漏電遮断器のスイッチを入れた後に、配線用遮断器を1つずつONにしていきます。

漏電遮断器と配線用遮断器のスイッチ入れる

スイッチを入れる順番に注意してね。

漏電遮断器は漏電した時にOFFになる仕組みになっているから、先に漏電遮断器をONにしておかないと、漏電の確認ができなくなるの。

漏電遮断器が切れた時の配線用遮断器のスイッチを確認する

1つずつ配線用遮断器のスイッチを入れていく過程で漏洩遮断器のブレーカーが下がったら、該当箇所が漏電している可能性が高いです。

漏電遮断器が切れた時の配線用遮断器のスイッチを確認する

該当の漏洩遮断器のブレーカーを下げて、速やかに電力会社へ連絡しましょう。

マンションなどの集合住宅では、大規模な電気のトラブルが起きた際に建物全体のブレーカーを落とす場合があるよ。

滅多にないことだけど、念のためマンションの管理会社にも問い合わせてみよう。

電気の開通手続きをし忘れていた場合は速やかに手続きする

電気の開通手続きの手順

引っ越し前に新居の電気開通手続きをし忘れていた場合は、以下の手順に従って速やかに手続きを行いましょう。

検針票を準備する

電気の開通手続きには「供給地点特定番号」や「お客さま番号」などが必要なので、契約情報が記載されている検針票を準備しましょう。

Webの検針票

検針票以外にも、契約情報が一覧表示されているマイページ画面などでも代用可能です。

電力会社のサイトで引っ越し手続きを行う

契約中の電力会社の公式サイトへアクセスし、引っ越しの手続きを行いましょう。

例えば現在東京電力を契約中で、引っ越し先でも同じく東京電力を使い続ける場合は「引越しのお手続き」ページで「停止と開始をまとめて申込む」を選択して、手続きを進めます。

東京電力の引っ越し手続きページ

手続き方法は電力会社ごとに異なるけど、ほとんどの場合マイページから引っ越し手続きができるわよ。

電気の停止日・開始日を入力する

手続きの中で、「引っ越し前の家の電気利用を停止する日」と「引っ越し先の家の電気利用を開始する日」の2つを決めます。

引っ越し前の家に行く機会が無いのであれば、手続き当日から最も近い日にちを選んで停止・開始の申し込みをしましょう。

手続き当日に電気が開通する可能性は低い

電力会社によっては手続き当日に電気が開通できることもありますが、選択できる電気の開通日は、最速でも翌日以降の場合がほとんどです。

特に土日や引っ越しシーズンの3~4月は、通常より開通までに時間がかかるケースが多いので注意しましょう。

プランを選択する

引っ越しを機に料金プランを変更する場合は、このタイミングで新たなプランを選びましょう。

同じ電力会社でも、プランしだいで電気代が大きく変わる場合もあるため、余裕があればプランの比較も行うのがおすすめです。

プランを選択して手続きが完了したら、先ほど設定した日にちに電気が開通するのを待つだけです。

引っ越しをともなう電気の切り替え手続きは約1ヶ月前からできるから、引越しが決まったらなるべく早い段階で手続きを済ませよう。

電気を契約し忘れた人におすすめの電力会社

電気を契約し忘れた人におすすめの電力会社

電気契約を忘れた人におすすめの新電力会社を3つ紹介します。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

Looopでんき

Looopでんきスマホ画面
  Looopでんき 
供給エリア離島を除く全国エリア
契約年数1年間
サービスの
特徴
基本料金0円
燃料費調整額0円
30分ごとに電気料金が変わる
電気ガス
セット割
電気料金単価が1円/kWhの割引
ポイント還元なし
オール電化
住宅向けプラン
なし
解約金の
有無
契約期間内の中途解約も
解約手数料0円
支払い方法クレジットカード
デビットカード
プリペイドカード
運営会社株式会社Looop

Looopでんきは、市場の相場によって料金が変動する市場連動型を採用したサービスです。

新電力会社の中でも特に人気のサービスで、一人暮らしで電気をほぼ利用しない人や電気が安くなるタイミングで的確に電気を利用できる人に向いています。

Looopでんきは、市場連動型という料金システムを採用しています。

非常に分かりやすい料金設定で、安くなったという声も多いですよ。

Looopでんきの特徴は、30分おきに電気量料金の単価が異なる点です。

〇時~〇時までは電気量料金の単価が安い、△時~△時までは電気量料金の単価が高いなど、日時と時間で細かく分かれています。

電気のピークシフトをすることで大幅な節約効果が見込めるので、電気を使う時間を調整できる人に特におすすめです。

ピークシフトとは

ピークシフトとは、夕方から夜などの電気利用者が多い時間帯を避けて、深夜や早朝に電気を利用することです。Looopでんきにおいては、料金単価が高い時間帯に電気を極力使わないようにし、料金単価が安い時間にまとめて電気を使うことを意味します。

さらに、東京エリアでは東京ガスとのセット割も適用できるので、東京ガス圏内で利用できる人は特におすすめと言えるでしょう。

Looopでんきがおすすめな人
  • 電気の料金単価を都度確認し、電気が安い時間帯にあわせて行動できる人
  • 在宅時間が極端に短く、そもそも電気をあまり使わない人
  • 関東エリアで電気とガスをまとめて使いたい人

CDエナジーダイレクト

CDエナジーダイレクト スマホ画面
   CDエナジーダイレクト
供給エリア東京電力エリア
契約年数初年度は直近の3月末日まで
その後1年ごとに更新
サービスの
特徴
中部電力と大阪ガスの共同経営
料金プランが豊富
ポイントが貯まりやすい
電気ガス
セット割
セットでガス・電気ともに0.5%割引
ポイント還元カテエネポイントを1%ポイント還元
ポイントでんきなら最大6%ポイント還元
貯まったポイントで電気代を支払える
オール電化
住宅向けプラン
あり
解約金の
有無
解約手数料0円
支払い方法クレジットカード
口座振替
運営会社株式会社CDエナジーダイレクト

CDエナジーダイレクトは、東京エリアでのみ契約できる新電力会社です。

電気の使い方に応じた3つのプランが用意されており、一人暮らしでほとんど電気を使わない人から家族暮らしで多く電気を利用する人まで、幅広いユーザーに対応しています。

CDエナジーダイレクトは関東エリアのみで使える新電力会社です。

3つのプランが用意されており、自分の生活習慣に合ったプランが選べますよ。

また、大手電力会社と同じ従量制プランで分かりやすく、今までと同じ感覚で利用できるのも魅力のひとつです。

さらにCDエナジーダイレクトは、同社のガスとセットで契約することができます。

支払いをまとめられるだけでなく、セット割で0.5%の割引を受けられるため、非常にお得に利用できるでしょう。

CDエナジーダイレクトがおすすめな人
  • 安定した価格でお得に電気を使いたい人
  • 大手インフラの電気やガスを安心して使いたい人

TERASELでんき

TERASELでんき スマホ画面
  TERASELでんき
供給エリア沖縄電力と離島を除く全国エリア
(北海道、東北、東京、中部、北陸、関西、中国、四国、九州電力エリア)
契約年数1年
サービスの
特徴
従量制プランと市場連動型プラン
大手エネルギー商社による運営
乗り換え特典やキャンペーンが充実
電気ガス
セット割
なし
ポイント還元月々の支払額に応じて楽天ポイントを付与
以下の税込み合計額200円につき1ポイント
・基本料金または最低料金
・従量料金
・燃料調整費額
オール電化
住宅向けプラン
なし
解約金の
有無
0円
供給設備を新設・増設から1年未満の解約は、
工事費等の請求が発生する場合あり
支払い方法口座振替
クレジットカード払い
・VISA
・JCB
・MasterCard
・American Express
・Diners
運営会社株式会社エネクスライフサービス
(伊藤忠エネクスグループ)

TERASELでんきは、伊藤忠エネクスグループが運営している新電力です。

一般的な従量制プランと市場連動型のプランがあるのが特徴で、自分の生活環境に合ったプランを選択できます。

またTERASELでんきならではのポイント還元などもあるため、しっかり活用することでお得に契約できるでしょう。

TERASELでんきがおすすめな人
  • ガスとセットにせず電気だけでお得に使いたい人
  • 電気代の安さを重視して電力会社を選びたい人
  • プロパンガスの物件で電気代を節約したい人

引っ越しで電気がつかない場合によくある質問

引っ越しで電気がつかない場合によくある質問

引っ越し先で電気がつかない場合において、よくある質問と回答を掲載します。

引越し先で電気がつかない原因は?
引越し先で電気がつかない原因は、ブレーカーの上げ忘れや、電気の開通手続きに不備があるケースが多いです。
まれに照明器具の故障や、送電トラブルにより電気がつかない場合もあるので、あわせて確認してみてください。
>> 引っ越し先で電気がつかない原因を詳しく見る
引越し先のブレーカーの上げ方は?
引っ越し先の新居でブレーカーが下がっている時は、アンペアブレーカー・漏洩遮断器・配線用遮断器の順番でブレーカーを上げましょう。
新居の電気メーターがスマートメーターの場合は、アンペアブレーカーが無い場合もあります。
分電盤が見つからない場合は、物件の管理会社へ連絡をして確認してみましょう。
>> ブレーカーの上げ方を詳しく見る
ブレーカーを上げても電気がつかない場合は?
ブレーカーを全て上げても電気がつかない場合は、漏電している可能性があります。
漏洩遮断器のスイッチを入れた後、配線用遮断器のスイッチを1つずつ入れて漏電の有無を確認しましょう。
漏電を確認したら速やかに該当の配線用遮断器のスイッチを切り、電力会社へ連絡してください。
>> 漏電の確認方法について詳しく見る

まとめ

最後に、引っ越し先で電気がつかない場合について大事なポイントをおさらいしましょう。

  • 引っ越し先で電気がつかない原因は、「ブレーカーの上げ忘れ」や「開通手続きの不備」が多い
  • ブレーカーを上げる際は、「アンペアブレーカー」「漏洩遮断器」「配線用遮断器」の順番でスイッチを入れる
  • ブレーカーを上げても電気がつかない場合は、所定の手順で漏電の有無を確認する
  • 開通手続きを忘れていた場合は、電力会社の公式サイトから手続きを行う

現在はほぼ全ての地域でスマートメーターへの置き換えが完了しているため、引っ越し先で電気がつかない原因は開通手続きのミスが最も多いです。

切り替え手続きは正常に完了しているか、電気の開通日設定を間違えていないか、もう1度よく確認しましょう。

またブレーカー周りが原因で電気がつかない場合は漏電している恐れもあるので、本記事で紹介した手順に従って漏電の有無を確認してください。

引越し先で電気がつかない原因は複数考えられるので、今回紹介したポイントを1つずつ丁寧に確認しましょう。

またブレーカーなどの電気系統を操作する場合は感電の危険性もあるため、充分に注意してください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。