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「宝くじに税金はかかる?」
「当せん金にかかる税金は?」
「贈与税をかけられず分配する方法は?」
せっかく宝くじに高額当せんしても、当せん金に巨額の税金をかけられるんじゃないかと心配になってしまいますよね。
また、当せん金にかけられる税金はどんな種類があるのかも気になります。
まず、宝くじの当せん金自体は非課税なので、税金をかけられる心配はないよ。
ただし、当せん金を家族や親戚に受け渡すと、贈与税の対象となるケースがあるので注意しよう。
この記事では、宝くじの当せん金に関連すると想像されやすい、所得税・住民税・贈与税・相続税などの詳細情報を解説します。
贈与税をかけずに、宝くじを分配する共同購入についても解説するので、ぜひ参考にしてください。
高額当選が出ている売場で代行購入
宝くじの当せん金自体に税金はかからない
宝くじに関わる法律の「当せん金付証票法」によると、宝くじに所得税はかからないとされているため、当せん金に対する税金支払いはありません。
(特別措置)
第十三条 当せん金付証票の当せん金品については、所得税を課さない。
情報引用:当せん金付証票法
ジャンボ宝くじなどの普通くじの販売が許可されているのは、全国の各都道府県と20の指定都市のみで、業務委託によって窓口販売されています。
当せん金付証票法にも記載されている、そもそも宝くじの販売目的は「地方財源の調達」が主な目的です。
つまり、地方自治体の事業活動に必要な財源として、宝くじの収益金が使われています。
地方自治体に財源になってるってことは、宝くじの「収益金」と税金は本質的には一緒なイメージよね。
宝くじの売上金額の内訳は、宝くじ公式サイトでどのように使われているか発表されています。
宝くじ売上金 の用途 | 割合と金額 |
---|---|
収益金 | 36.7%:3052億円 |
当せん金 | 46.9%:3904億円 |
印刷経費 売りさばき手数料 | 15.1%:1,256億円 |
社会貢献広報費 | 1.3%:112億円 |
情報引用:収益金の使い道
内訳を見てみると、約47%が当せん金として当せん者に配られていて、残りの約37%が各地方自治体に分配される収益金です。
収益金はどんなものに使われる?
宝くじ公式サイトでは、収益金が各都道府県でどのようなものに使われていたのかを毎年掲載しています。
用途 | 詳細 |
---|---|
インフラ整備 | 歩道・ガードレール・道路標識・道路照明灯などの整備 バイパス等の道路整備 |
公共施設 | 学校施設の改修・老朽校舎の改築 教育施設や公園等の維持・整備 図書館において資料等の購入 市立美術館・博物館における資料収集 公園緑地等の整備 |
防災関連 | 防災ヘリコプターの運営 防災備蓄品の整備 消防庁舎及び防災施設の管理運営 |
医療関連 | 小児医療費助成 福祉医療対策 健康寿命延伸対策 不妊治療への支援 |
その他 | スポーツイベント開催支援 文化セミナー等の企画・運営 自転車安全利用推進 観光宣伝イベント開催 |
宝くじの収益金の使い道を見てみると、税金の使われ方と似ているのがよくわかるわ。
宝くじ当せん金の受け渡しで発生する税金はある
宝くじの当せん金自体に税金はかけられませんが、当せん金の受け渡しに関わる「贈与税」と「相続税」の2点は、税金がかかるため注意しましょう。
宝くじの当せん金に関わるとイメージされやすい税金は、住民税・所得税・贈与税・相続税の4種類あり、贈与税と相続税は当せん金の受け渡しで課税対象になる可能性があります。
税金の種類 | 宝くじ当せん金 課税対象の有無 |
---|---|
住民税 | 非課税 |
所得税 | 非課税 |
贈与税 | 受け渡しで 課税 |
相続税 | 当せん者の財産相続で 課税 |
住民税も所得税も、一定の所得がある人に対してかけられる税金です。
宝くじは「当せん金付証票法」により、所得税は課さないとしているため、必然的に住民税も必要ありません。
贈与税と相続税は、宝くじの当せん金を受け取った後で、お金の受け渡しをした場合にのみ発生する可能性のある税金です。
当せん金を自分で持っている限り、税金は発生しないよ。
誰かに当せん金を渡した時点で、贈与税と相続税がかかる可能性がある点を抑えておこう。
宝くじは一時所得にならず確定申告も不要
宝くじは、見方によってはギャンブルと捉えられるかもしれません。
競馬や競輪などの公営ギャンブルの他、パチンコやパチスロで年間50万円以上の収入がある場合、一時所得として確定申告が必要で課税対象になります。
ですが、宝くじは一次所得にする必要がないため、確定申告も必要ありません。
種類 | 一時所得として 課税対象の有無 |
---|---|
宝くじ | 非課税 |
競馬・競輪・競艇 | 課税 |
パチンコ・パチスロ | 課税 |
懸賞や福引きの賞金 | 課税 |
法人から贈与された金品 | 課税 |
宝くじは賞金を受け取れるものの中で、一時所得にする必要がない唯一の存在なんだね。
還元率は他のギャンブルより低い分、税金不要な点はメリットかも!?
宝くじの当せん金で贈与税が発生するケース
贈与税は1月1日〜12月31日の一年間で、個人から無償でもらった金額合計が110万円を超える場合に支払う必要がある税金です。
贈与税は家族や親族間でも関係なく必要な税金で、宝くじの当せん金を110万円以上渡した時点で、受け取り側が贈与税を支払わなくてはいけません。
1回ではなく1年の合計金額が110万円以上。
渡した側ではなく、受け取った側が支払う税金が贈与税よ!
贈与税は一般的に贈与税と言われる「一般贈与」と、直系尊属からもらった贈与税の「特例贈与」の2種類あります。
贈与税の種類 | 内容 |
---|---|
一般贈与 | 特例贈与以外の贈与税 |
特例贈与 | 18歳以上で親や祖父母の直系尊属から受け取った場合の贈与税 |
直系尊属の方がより近しい関係ということもあってか、特例贈与の方が金額に対する税率が低く控除額は高めな設定です。
贈与税で 受け取った額 | 贈与税 一般税率 | 控除額 |
---|---|---|
〜200万円 | 10% | – |
〜300万円 | 15% | 10万円 |
〜400万円 | 20% | 25万円 |
〜600万円 | 30% | 65万円 |
〜1,000万円 | 40% | 125万円 |
〜1,500万円 | 45% | 175万円 |
〜3,000万円 | 50% | 250万円 |
3,000万円〜 | 55% | 400万円 |
贈与税で 受け取った額 | 贈与税 特例税率 | 控除額 |
---|---|---|
〜200万円 | 10% | – |
〜400万円 | 15% | 10万円 |
〜600万円 | 20% | 30万円 |
〜1,000万円 | 30% | 90万円 |
〜1,500万円 | 40% | 190万円 |
〜3,000万円 | 45% | 265万円 |
〜4,500万円 | 50% | 415万円 |
4,500万円〜 | 55% | 640万円 |
宝くじを110万円以上渡すなら…
18歳以上の息子や娘・孫にあげれば、若干だけど税率が優遇されるというわけね。
宝くじの相続税シミュレーション
宝くじで高額当せんを的中させた後で、実際に金銭を分ける場合に、受け取った側が支払う贈与税をシミュレーションしました。
当せん金を 渡す金額 | 必要な贈与税 一般贈与 (千円切り捨て) | 必要な贈与税 特例贈与 |
---|---|---|
110万円 | 0円 | 0円 |
150万円 | 4万円 | 4万円 |
200万円 | 9万円 | 9万円 |
500万円 | 48万円 | 53万円 |
1,000万円 | 177万円 | 231万円 |
2,000万円 | 585万円 | 695万円 |
4,000万円 | 1,530万円 | 1,739万円 |
5,000万円 | 2,049万円 | 2,289万円 |
1億円 | 4,799万円 | 5,039万円 |
200万円ぐらいまでの贈与税ならギリギリ許せるけど、それ以上になるとかなり持っていかれるわね。
年末ジャンボ1等当てて7億円受け取った後、もし子供に1億円渡したら、子供は次の年に半分以上も税金を払わなくてはいけないわ。
宝くじの当せん金で相続税が発生するケース
宝くじに当せんした人が亡くなってしまった場合は、その財産は他の資産と合わせて相続税という形で課税対象となります。
考え方としては、当せん者が生前の場合に当せん金を渡す場合は贈与税、死後に当せん金を受け取る歳に相続税がかかるイメージです。
計算方法は贈与税よりも複雑で、基礎控除額「3,000万円+(相続人数×600万円)」を上回る場合にのみ相続税がかかります。
基礎控除後の 取得額 | 税率 | 控除額 |
---|---|---|
〜1,000万円 | 10% | – |
1,000〜3,000万円 | 15% | 50万円 |
3,000〜5,000万円 | 20% | 200万円 |
5,000〜1億円 | 30% | 700万円 |
1〜2億円 | 40% | 1,700万円 |
2〜3億円 | 45% | 2,700万円 |
3〜6億円 | 50% | 4,200万円 |
6億円〜 | 55% | 7,200万円 |
相続税は、配偶者や子供の人数によって必要な税金が変わってくるため、例えば5,000万円受け取るときに税率の20%をかけるだけのような簡単な計算ではありません。
例えば遺産を2人で相続する場合、相続税の基礎控除額は3,000万円+(600万円×2)で4,200万円です。
宝くじの当せん金を含む、5,000万円の遺産を相続する場合、5,000万円ー4,200万円の800万円に対して、相続人それぞれの割合に応じて相続税がかかる形です。
例えば、5,000万円の遺産を子供1人で相続するケースだと、相続税は160万円かかるよ。
以降、1,000万円ごとに累進式に増えていき、1億円相続だと1,220万円もの相続税になるね。
共同購入で贈与税をかけられずに分配できる
宝くじの当せん金の受け渡しで支払う可能性がある税金は、贈与税と相続税の2つですが、特に贈与税はかけられる税額も相続税より圧倒的に高く負担が大きいです。
そこで、宝くじに贈与税をかけられずに当せん金を分配できる仕組みとして「共同購入」という手段があります。
共同購入とは、言葉のとおり宝くじを共同で購入することで、当せん金を購入者全員で山分けする仕組みです。
みんなで資金を出し合える点が共同購入のメリットだけど、一番の利点は、やっぱり山分けするときに贈与税が一切不要になる点ね!
共同購入できる宝くじは2種類のみ
共同購入できる宝くじは、ジャンボ宝くじと全国通常宝くじの2点だけです。
普通くじの 種類 | 内容 | 共同 購入 |
---|---|---|
ジャンボ 宝くじ | 最も高額当選が狙えるくじで、年に5回開催。 特に年末ジャンボとサマージャンボは1等当せん金が高額。 <主な種類> ・バレンタインジャンボ ・ドリームジャンボ ・サマージャンボ ・ハロウィンジャンボ ・年末ジャンボ | |
全国通常 宝くじ | 日本全国で同時開催で同じ条件で開催されるくじ。 売切れ次第終了。 <主な販売歴> ・ラグビーワールドカップ2019協賛くじ ・東京2020大会協賛くじ ・節分の100円くじ ・新緑の100円くじ ・全国1,000回帰年くじ | |
ブロック 宝くじ | 「東京都」「関東・中部・東北自治」「近畿」「西日本」と 4つのブロックに分けて、各ブロックごとに発売されるくじ。 <主な種類> ・幸運の女神くじ ・初夢宝くじ |
一般的な宝くじのうち、ブロック宝くじに分類されるものは共同購入対象外なので注意しましょう。
宝くじ売り場購入時に「共同購入」扱いで当せん金を受け取る方法
宝くじ売り場で宝くじの現物を複数人で資金を出し合って購入した際、そのうち1枚が当せんした際には共同購入が扱いにできます。
当せん金が50万円以上の場合、宝くじ売り場では換金してもらえず、みずほ銀行の店舗に直接行く必要があります。
この際、必ず共同購入者全員で店舗に訪れる必要があるため注意しましょう。
委任状を書いて代理出席もOKだけど、普通に考えて、高額当せんしたら…絶対に自分でとりに行くわよね。
みずほ銀行では「当せん証明書」を発行する必要があり、必ず人数分をもらうようにします。
当せん証明書は、高額当せん後に証券会社や金融機関とやり取りする際にも必須で、いきなり高額なお金が預金されていることに対する証明や説明に必要です。
ネット購入で共同購入で当せん金を分配する方法
より公正な場で共同購入したい場合は、店舗ではなくネット購入がおすすめです。
▼共同購入はネットがおすすめな理由
- 専用ページがありグループ全員で確認でき不正がない
- 高額当選時に全員で集まって銀行に行く必要がない
- 分配金ルールが決められており公平
ネットで宝くじ購入をした場合の分配金ルールは、シンプルでわかりやすく、購入枚数が多いほど分配金が多くなる仕組みです。
仮に宝くじを全員で100枚買って500万円当せんした場合、自分が20枚購入していれば分配金は20%になるため、500万円×20%の100万円を受け取れます。
高額当せんした後で、一緒に買った人たちで揉めることのない明確なルールよね。
全員で集まって受け取りに行かなくても、自動的に振り分けられて振り込まれる点も良いわ!
宝くじ公式サイトでネットで共同購入する方法
宝くじ公式サイトから、グループ購入する手順を解説します。
宝くじ公式サイトに会員登録してない場合は「宝くじ公式サイトでネット購入する手順」を参考に、事前に登録を済ませておきましょう。
宝くじ公式サイトに事前にログインの上で「共同購入ページ」へ移動します。
グループ名・グループの参加上限人数・1人あたりの購入限度枚数をそれぞれ入力し、グループメンバーの分配率表示の有無にチェックを入れてください。
分配率表示を無しにして、当せんまで自分の割合を知らずにドキドキするのも良いけど…
もし高額当せんしたとき、揉めずに済むのは分配率表示有りじゃないかしら。
今回のグループで購入したい宝くじを選択します。
基本的には、グループで購入する宝くじは1種類のみで、複数種類を購入するには別グループを立ち上げる必要があります。
色々な種類を買いたい場合は、グループ名と宝くじ名を一致させておくと管理しやすそうね。
現在操作している人が、とりあえずの代表者として宝くじを購入します。
後ほど追加購入もできるため、とりあえず1枚だけの購入でも大丈夫です。
内容に問題なければチェックを入れて「グループを作成して購入する」を選択します。
普通の購入だと「購入する」の表示だけど、グループ購入時は「グループを作成して購入」になっているのがポイントね。
「クーちゃん」が表示がされれば、とりあえずの購入は完了です。
必要に応じて、追加購入なども検討してください。
次にグループ情報に問題がないかを確認しましょう。
グループ情報のトップページに移動すると、購入期限や購入した宝くじ、参加人数や購入枚数の情報が記載されています。
スクロールして下に移動すると、分配率や追加購入ボタンも表示されます。
この例では、一人しか購入していないため分配率は100%ですが、2人で10枚ずつ購入すると分配率50%など自動的に表示が切り替わります。
他のメンバーを招待する際は、QRコードを表示してカメラで読み取ってもらうか、同じURLを直接メールやLINEなどに送って登録してもらうこともできます。
参加者はURL選択後に「グループに参加する」を押して、同様に宝くじを購入すれば完了です。
宝くじ税金でよくある質問
宝くじ税金で、よくある質問に回答します。
- 宝くじの当せん金に税金はかかる?
- 宝くじの当せん金そのものには税金はかかりません。
ただし、当せん金を家族や親戚に受け渡す場合は、贈与税など別の税金がかかるケースがあります。
>> 宝くじの当せん金自体は非課税な理由をくわしく見る
- 宝くじに贈与税が発生するケースは?
- 年間の合計受け取り額が110万円を超える金額を渡した場合、もらった本人が贈与税として課税対象になります。
贈与税は最大税率55%にもなり、一般的な税金と比べてもかなり高額です。
>> 宝くじに贈与税がかかるケースをくわしく見る
- 当せん金に贈与税をかけずに山分けするには?
- 宝くじの共同購入という方法によって、贈与税を負担せずに指定した分配率で当せん金をわけることが可能です。
共同購入は宝くじ売り場の店舗で購入する方法と、ネット購入の2通りがありますが、ネット購入の方が機能面も優れていて公正なためおすすめです。
>> 宝くじの共同購入についてくわしく見る
まとめ
宝くじの税金について、これまでの内容をおさらいします。
- 宝くじの当せん金は非課税で税金はかからない
- 当せん金を家族や知人に110万円以上渡すと贈与税がかかる
- 当せん者が亡くなった場合、贈与税が必要になるケースがある
- 宝くじに所得税はかからず、住民税も不要なため確定申告は必要ない
- 宝くじを共同購入すると贈与税をかけられずに分配できる
宝くじにかかわる税金は贈与税と相続税の2種類のみで、宝くじの当せん金自体に税金はかかりません。
宝くじ当せん者に対して、税務署のチェックが厳しくなりやすいものは、贈与税に関わる当せん金の受け渡しです。
基本ルールとして、1年間の合計で110万円以上を家族や親戚に受け渡すなら贈与性がかかります。
例えば、1等当せんした7億円を、妻に1億円渡す場合。
約5,000万円もの贈与税が必要で、半分以上も持っていかれてしまうよ。
高額当せんの贈与税で損をしないためには、共同購入という形で、共同で宝くじを買うようにする方法がベストです。
共同購入後の当せん金は、店舗売場での購入なら、みずほ銀行に全員で受け取りに行く必要があります。
一方、宝くじ公式サイト上のネット購入で共同購入であれば、分配金に応じて当せん金が自動的に振り込まれるため便利です。